世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著、かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

2011年10月

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本日、写真展「パレスチナ・抵抗の壁画と人々のまなざし」は無事終了しました。足をお運びくださいました皆さま、ありがとうございました。

写真展のたびに、非常に多くのことを考えさせられるけれど、今回は、より一層色々なことを考えさせられた。

集客について、このたびは、ただひたすら自分が実際に出会ったことがある人、特に宮古のボランティアでお世話になった人、そして友人の友人たち…という風に、身のまわりの人脈からのご来場者がほとんどだった。twitterでは大先輩の古居みずえさんが写真展のことをつぶやいて応援して下さったため、それをご覧になっておいでになった方も少なからずいらっしゃり、本当にありがたことだと感謝。

でも一方で、去る者日々疎し…という言葉も何度もアタマをよぎる。人生って出会いと別れの繰り返しだし、そんなもんだと分かってはいるけれど、こんなときは痛切に感じてしまう。

そういう意味でも、同じことを繰り返すことの難しさも感じる。地道な努力しかないと分かってはいても、なかなか広がらない。今日、あるご来場者の方が「私たちの世代は日本赤軍とか、パレスチナって、危険という感じがして、あまりいいイメージはないですからね」とおっしゃった。

店主さんも「パレスチナって言うと、たいがいそれだけで引かれちゃうからなあ。ほんの一部の熱心な人以外にはなかなか広がらない」と。これホントにワタシが感じ続けるどうにもできない事実。

そして、用事のついでにご覧くださった方は「できれば、こういうことからは目をそらしていたいんです」と。それは、仕方のないことだとも思う。自分がたまたまパレスチナに関わっているだけで、自分だって、世の中の多くのことから目をそらしているのだから。でも、やっぱり、悲しくなかったといえば、嘘になる。

自分が書いたパレスチナの原稿に「希望が見えない」と指摘を受けたとき、「ああ、自分自身が希望を失いかけてるんだろうなあ」と思った。あきらめちゃいけないのも分かってる。間違っていることには間違っていると気づいた人が言い続けなければならないことも分かっている。

でも、やっぱり、それは大概、孤独な作業でもあって、一緒に間違ってると声に出してくれる人の存在を、感じることができているときはいいんだけど、それを感じられずに、ふっと自分がどこに居るのか分からなくなるときがある。ビタミンティーの店主さんは、その危うさを、的確に指摘してくれた。

伝わらないのは、伝える力が足りないから。ただそれに尽きる。観に来てもらえないのは、魅力やたとえ魅力があったとしてもアピールの努力が足りないからだと分かっている。

以前のように、写真展で大赤字を出さなくても済むくらいには、足を運んでいただけているのも事実だけれど、自分はそのことに満足していないし、反省がいっぱいあるなあと、ちょっとどんより気分な夜。

ただ自分の能力の範囲で、できることを続けていくだけだと、分かってはいても。

もっとタフにならなきゃいけないなあ。パレスチナのみんなみたいに。彼らの苦しみに比べたら、ワタシのちっぽけな悩みなんて、明日にはケロッとわすれてるような些細なものなんだし。

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連日、多くの方に足をお運びいただき、心から感謝をしております。

今日も宮古ボランティアの仲間の皆さん、前の会社の先輩と同期だった一番の親友、大学時代の親友の会社の同僚の方、友人の友人、twitterを見て…などなど、多方面から、支えていただいていることを実感します。

今回、カルミーの治療費を集めるために、大放出した中東各国のスカーフや布モノ、バッグやクラフトなどが大人気。どれも日本では珍しい品々ですが、まさかこんなに売れるとは。でも、これはある意味で自分の首を絞めてはいて、写真展の準備費用を少しでも回収するために売るプリントが全然売れない(泣)バランスって難しいなと思います。

今回の展示は、壁画と人々の印象的なまなざしを集めた写真展ですが、改めて展示のために、撮りためた壁画写真を見直してみると、ずいぶんいろんな種類のメッセージがあるなと思いました。

今日ご紹介するのは、エルサレムのパレスチナ「国立」劇場の壁の内側に描かれていた、伝統的なパレスチナの農村の女性の暮らしです。かつてのパレスチナは、こんな風に豊かに実る大地の恵みを手にしながら、のんびりと穏やかなときが流れていたのだろうと思います。

強い抵抗のメッセージばかりでなく、こんな風に「失われたもの」への追憶のような壁画は、パレスチナ人のより深い悲しみの心を感じさせます。

この壁画写真展は、いよいよあと二日。

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今回の展示作品も、プリントの販売はもとより、Tシャツ、トートバッグになります。もちろん、いままでの動物やアフガニスタンの作品でも!柄、サイズ、色などは、お気軽にお問い合わせください。遠方への発送も、もちろん承ります。(エクスパックで500円で送れます)

パレスチナ以外の柄見本
http://www.vitamin-tee.jp/?mode=cate&cbid=985137&csid=1

ご注文をお待ちしております。

もちろん、ご希望があれば、写真プリントの発送も承ります。こちらも、お気軽にお問い合わせください。

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足をお運びくださった皆様ありがとうございました。

パレスチナに描かれている壁画のことを語ろうとすると、どうしてもそれを描いた人々の、行き場のない望郷の念や怒りや、切実な思いをひしひしと感じる。

一枚一枚が、まさに語りかけてくるように感じる。

ご来場くださった多くの方々に、熱心にご覧いただき、ご質問をいただくことで、とてもやりがいを感じている。

ところで、いつもビタミンティーの店主さんは、「ぼやき日記」というブログを綴っていらっしゃるのだが、ここに展示作品について、日々書かれているのでご紹介を。

ぼやき日記
http://www.vitamin-tee.com/boyaki/

今回の展示作品も、プリントの販売はもとより、Tシャツ、トートバッグになります。もちろん、いままでの動物やアフガニスタンの作品でも!柄、サイズ、色などは、お気軽にお問い合わせください。遠方への発送も、もちろん承ります。(エクスパックで500円で送れます)

パレスチナ以外の柄見本
http://www.vitamin-tee.jp/?mode=cate&cbid=985137&csid=1

ご注文をお待ちしております。

もちろん、ご希望があれば、写真プリントの発送も承ります。こちらも、お気軽にお問い合わせください。

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写真展「パレスチナ・抵抗の壁画と人々のまなざし」が静かにスタートしました。今回は、写真展を始める前に、いろいろと考えることも多くて、そのうちのひとつが、同じことを粘り強く、繰り返し続けていくことの難しさってことでした。そのことを考えると、ビリンのみんな、いやパレスチナのみんなに、本当に頭が下がる思いです。

初日は、宮古で出会ったボランティア仲間が多く足を運んでくれました。その他にも、いつもパレスチナ写真展に来てくださる方、アフガニスタンの報告会でお目にかかった国際交流事業に携わっていらっしゃる方、前の会社の友人、初めてエジプトに行ったときに一緒だった(語学研修旅行が初めてのエジプト行きだった)友達などが足を運んでくださいました。

今回は、白血病のカルミーの治療費支援のために、プリントやTシャツやトートバッグだけでなく、エジプトやパレスチナやアフガニスタンで買い付けてきた雑貨の大放出チャリティセールをやっています。

そのなかには、二日目の今日から登場する、パレスチナの女性たちが刺繍をしてつくるクラフトの在庫も放出します。これは、現地でクラフトを買い支えることで、女性たちに収入をもたらす自立支援のプロジェクトで始められたものです。もう少し、余裕があれば、もっと大量に買い付けて、定期的に女性たちの支援も出来るのですが…。今回は、それでも、これらのクラフトを売ることで、作った女性たちとカルミーの両方を支援出来ると考えています。

そうそう、いつもお世話になっているギャラリーのビタミンティーは、Tシャツ屋さんでもあります。気にいった写真があったら(店内にもワタシの作品に限らず、図柄となる作品カードがたくさんあります)、是非Tシャツをつくって帰ってくださいね。

ご参考までに→http://www.vitamin-tee.jp/?mode=cate&cbid=985137&csid=1

31日まで、休まず会場にいる予定です。多くの皆様のお越しを、心よりお待ちしております。

写真は、デヘイシャ難民キャンプに描かれた壁画。今回の展示作品の一枚です。辛い現実をあらわす壁画も多いなかで、夢や希望を描く、優しいタッチの壁画もあります。

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宮古のボランティアセンターでの出会いが、新潟での写真展へと導いてくれました。

写真展「パレスチナで生きる」 

日時:11月3日(木・祝) 10:00~14:00(13時~スライドトーク)
   11月4日(金)~6日(日)9:00~17:00

場所:グループホーム マナの家
   からし種の会福祉バザー&有明地区作品展会場(3日)
   1階 みんなの家(4~6日)
   新潟市西区西有明町2-5(越後線小針駅)

問い合わせ:025-201-7688 田中さま
      
占領された故郷
困難と闘いながら
「日常」を生きる
パレスチナのひとびと

そこには涙だけではなく
家族の愛も笑顔もある

そして希望も…

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11月3日(木・祝)には、会場となるグループホーム「マナの家」において、からし種の会福祉バザーがおこなわれます。カレー、おでん、パウンドケーキなど多くの模擬店も出店。

また、3日の午後より、会場にて、パレスチナの話をする時間を設ける予定です。(時間等の詳細は追って記入します)

新潟では、初となる写真展。是非多くの皆さまのお越しを会場にてお待ちしております。

開催にあたり、場所をご提供くださいました「からし種の会」の理事長山﨑先生、事務局の田中さま、現地で奔走してくださっているブログ仲間のアノニマさんに、心からお礼を申し上げます。

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