沿海地方国立美術館の外観。次の企画展は『ボッティチェッリ展』だったみたい。いいなあ。
朝イチで開館時間に気合を入れて乗り込むが、入口のセキュリティ係の男性に「ちょっと待ってて」と言われるばかり。ロシア語でなにか説明してくれているのだが、残念ながらロシア語をほとんど理解できないので、「待って」ということ以外がわからない。男性も、ちょっと困り顔。幸い外と違って館内は暖かいので、入口でひたすら「なにか」を待つ。
暇なので、写真を撮らせてもらった。ちょっと困り顔。でも、親切さとか気配りはシッカリ伝わってくる。
どうやら、待っていた「なにか」は、チケットを売る係の人だった。その方は館長さん?学芸員さん?お金などの貴重品を管理なさっている「エライひと」だったみたいで、英語も堪能でいらっしゃいました。「おはようございます。お待たせしてしまったみたいですみません」と英語で言われた。ちなみにこの同じ場所で、チケットのほかに図録や美術館のグッズなども買える。ハバロフスクもウラジオストクも、クレジットカードが使えるところが多い。これが結構助かった。
さて、館内へ。最初はイコンの部屋から。
いつか、正教のイコンとかモザイクとか、集中的に観てまわるような旅がしたい。
つづいては、肖像画。ひとの写真を撮ることが好きなので、絵も肖像画が大好き。
エカチェリーナ二世かな?
実は、この部屋で一番グググッときたのが、この肖像画。描かれているのは誰なのだろうか?タイトルの英訳にはPortrait of Metropolitan M.Desnitsky と書いてある。ロシア史、ロシア絵画に詳しい方ならわかるのだろうが。本当に勉強不足が悔やまれる。この絵を描いた画家はウラジーミル・ルキッチ・ボロビコフスキー(1757-1825)現ウクライナ生まれの画家。コサックの家系で父親はアマチュアのイコン画家だったとか。ウラジーミル・ルキッチ(画家)はエカチェリーナ二世に気にいられ、サンクトペテルブルクへと移り住んだようだ。
さて、ほか展示品も紹介。
最後はヴァシーリー・アンドレーエヴィチ・トロピーニン(1780-1857)の作品を。トロピーニンはロシアのロマン主義画家。『アレクサンドル・プーシキンの肖像』『レースメーカー』などが有名。農奴出身で40歳を過ぎるまで自由を得ることができなかったひと。
次回は次の部屋を紹介予定。沿海地方国立美術館にしても、先日紹介した極東美術館にしても、重厚な作品に背景の赤が効いているなあと惚れ惚れする。