世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著)『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

2007年08月

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今日もまた学校のお話です。

低学年(1~3年)は11時過ぎに、高学年は12時前にそれぞれ下校します。昼からはさらに高学年の授業を行うため、また、学校は週に6日あるため、何より生徒たちは帰宅後それぞれ家での仕事(放牧、山菜とり、家の掃除、子守などなど)があるため、学校は昼までです。

この日は木曜日、翌日金曜日は休日。休日の子供たちの暮らしに密着しようと、下校から一緒に子供たちの住む集落に付いて行きました。生徒たちは学校まで、平均1時間の道のりを歩いてきています。向かった集落も、学校から更に山道を1時間ほど登ったところでした。
3000メートル近い山の上なので、夏が近づいていてもまだ雪が残っています。下校の道にも雪渓が広がっていました。

とても雄大な景色だと見とれているのも束の間、この足もとの悪い雪渓を荷物を抱えて上っていかなくてはなりません。飛んだり、跳ねたり、走ったり、子供たちは笑いながら駆け抜けていきます。私も、汗をかきながら、内心日頃の運動不足を相当呪いながら、滑ってカメラを壊さないように、これ以上怪我をしないように(それまでも、鉄のコンテナ扉に額をぶつけて流血1件、足を滑らせて落ちて左足の膝から下流血1件と散々な目に)必死でバランスをとりながら歩きました。
「暑い~、のど渇いたなあ・・・。」
と、ぼやくと、子供が雪の塊を地面からすくい上げ、差し出してくれました。自分も口に入れながら、手振りで口に入れろ、と言ってくれています。
しかし!!!地面を見ると、人が踏み固めたどころか、所どころ家畜のフンまで・・・。一瞬躊躇しましたが、君の笑顔に負けました。そのままジャリジャリする雪の塊を口に放りこんで歩き続けました。

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カブールから北へ1時間ほど車を走らせると、チャリカールという町があります。バーミヤンやマザリシャリフ方面とパンジシール方面とへ別れる道の交差する交通の要所で、小さな町の交差点は各地へ向かう人、車でにぎやかです。

学校のある村へ行く時も、このチャリカールを経由するため、この町のカバブ(羊の串焼き)の名店パンジシール食堂(本当の名前はレストラン)で昼食や、ある時は朝食まで!食べに立ち寄りました。

その日、私は朝から絶不調でした。積み重なった睡眠不足に、ヘタレな体に重くのしかかる標高(カブールは1800メートル)のため?頭痛に吐き気に熱に下痢という4重苦がはじまっていました。カブールからチャリカールに到る間にも、車が横をビュンビュン通り過ぎる中、車を降りて路肩で吐き、まさにフラフラのまま、カバブの煙立ち込める食堂へとやってきたのでした。さすがに、食欲などあるはずもなく、モリモリ食べるみんなを横目に、青い顔でヨーグルトをすするのが精一杯でした。

食堂に居ても仕方がないので、一人で食堂の近所を散策しました。近辺の店先で話をしていると、どんどん物珍しさから人が集まってきました。覚えたてのダリ語(ペルシア語の一方言、アフガニスタンの公用語のひとつ)で名前を名乗り、会話をしていると、店番をしている人、店の客、ただの通りがかりの人に至るまで、みんなが話しかけてくれ、歓迎の言葉をかけてくれます。そんな人たちの溢れんばかりの笑顔をカメラに収めながら、チャイをいただき、体調が悪いことも忘れて、楽しいひと時を過ごしました。

そして、食事を終えた仲間が私を呼びに来て、楽しい交流はお開きとなりました。
おずおずと「僕たちを写真に撮って」と進み出てきた兄弟がいました。「喜んで!」早速二人並んでもらい、シャッターを切りました。すると、私の胸元にかかっていたサングラスを指して、「これ掛けてみてもいい?」とお兄ちゃん。二人にかけさせると、サングラスの奥の恥ずかしそうな瞳が一変し、「どうだ!」という表情になりました。その姿はまるで、ちびっこギャング!
とても、キュートな子供たちでした。

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数日ぶりに例のアフガニスタンの学校の話をお届けします。

我々の支援活動の一環として、この学校にペルシア語の本や、ペルシア語の訳をつけた日本の本を贈っています。電気もない、つまりテレビもない村の中で、外で遊びまわる以外に、これと言って娯楽もない村です。なおかつ長い冬には雪に閉ざされ、外で遊びまわることも困難です。だからこそ、子供たちが本に親しみ外の世界を知るためにも、大きな活動の柱だと考え、たくさんの本を贈っています。

彼女は3年生の生徒です。図書コーナー(職員室の一角に贈った図書が置いてある)の蔵書の中でも、とりわけ「3びきのヤギ」の本が大好きです。水色のきれいな表紙の本は日本からペルシア語訳を付けて送ったもので、かわいいヤギの絵が迫力満点に描かれています。確かノルウェーだか北欧のお話だったと記憶しています。今日は、本の貸し出し日。大喜びでこの本を借りて帰りました。
さて、彼女のお父さんは、この学校の先生です。主に低学年を受け持っています。低学年の下校時間になり、帰り際校門の前で彼女はお父さんに今日借りた本の話をしました。
「お父さん、今日ね、私の大好きな本借りられたよ。」
「そうか、良かったね。お父さんに見せてごらん。」
「うん。」
そっと、本を手渡しながらお父さんを見上げる彼女。娘が借りた本を微笑みながら愛おしそうに眺めるお父さん。そして、そんな二人のこの瞬間をつなぐ、彼女のとびきりお気に入りの一冊の本。そのトライアングルが織りなす美しさに、ふと涙がこぼれ落ちそうになりました。

カメラを向けたものの、私の腕では、到底この美しさは切り取れませんでした。
青い空の下、こんなに美しい光景を見たのは初めてかもしれません。

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本日のお題は、学校のカテゴリーに入れたものの、学校の生徒ではなく、もちろん学校所属のロバでもありません(笑)。学校の近くを歩いていた(歩かされていた)ロバに過ぎません。笑顔とも関係ない・・と突っ込みも入りそうですが、ロバが笑ってないとも言い切れません。あまり喜怒哀楽(哀と怒は表してるような気がする)がはっきりしない御顔なので。ちなみに、時々先生たちもロバに乗って学校にやってきます。(注*本日27日、カテゴリー移動しました。)

ところで、実は私は無類のロバフェチです。なので、ロバが信号ルールを守りながら(守ってるのはロバに乗ってる人間か)車道を歩いてるような国(中東に多かった!)が大好きです。
ついついロバにすり寄り写真を撮り、話しかけてしまいます。
ロバは馬鹿や間抜けの代名詞のこれらの国々で、「ロバが大好き」と言い放ち、一体どれほどの人間を爆笑の渦に巻き込んできたことでしょう。
かつて、留学していた中東の某国では、帰国前のサヨナラパーティで、手作りの木彫りのロバやオーダーメイドのロバTシャツをプレゼントされました。「こんなもん貰って喜ぶのはお前くらいだ」と言われながら・・・。

人間に酷使され、嘲られ、横腹を蹴られ、ロバ君たちに笑顔はあるのでしょうか?お食事の草を召し上がっている時も、あまり笑顔には見えません。しかし、自分の運命を受け入れ悟りきっているような、あの表情に惹きつけられてやみません。

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この学校の校長は、30代のこころ優しい人です。いたずらをした子供たちを叱るときは、たまにすごく怖いですけど・・・。校長の威厳はそれなりに保ちつつも、どちらかというと、少し引き気味の静かな人です。
そんなお父さんの勤める学校に、彼の家の子供たちのうち、現在二人の娘が通っています。自分の父親が学校の先生って、なんだか子供からすればやりにくそうですが、ここは山の中。この学校が周囲の村落から通える距離にある唯一の小学校(それでも、生徒は大抵片道1時間かけて、山道を歩いてきます)という状況で、各教師の子供たちがどのクラスにも2~3人はいました。
さて、彼女は3年生。引き気味の静かな校長に似たのか、4年生を二度留年し、学業より手に職をつけることを選んだ兄や、すぐ上のおとなしい4年生の姉と違い、彼女は自分の感情を隠そうともせず、自己表現が得意です。いつもくるくる笑ったり、変な表情を浮かべたりしています。
当たり前のことですが、同じ環境で育っても、持っている個性の違いで、こんなにも性格って違うんだな、と人間って面白いとしみじみ思いました。

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