世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著)『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

2009年02月

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日本橋の三越に「土門拳の昭和」展を観に行った。

と言うのも、以前に土門拳賞を受賞しているうちのボスこと写真家の長倉洋海さんが会場でトークをするので、御本人から招待券をいただいていた。「筑豊の子どもたち」とか「ヒロシマ」とか「古寺巡礼」くらいしか実際に写真集を観たこともなく、実際に土門拳の写真展に行くのは初めてだ。

会場は、主に50~70代くらいの年輩の方が埋め尽くしている。改めて不動の土門拳人気を思い知る。そんな中で、長倉さんのトークが始まった。

鬼の土門と呼ばれるほどに厳しさを持った写真家は、一方で市井の子どもたちや炭鉱労働者、被爆者など経済成長の中で片隅に追いやられた人々に対する、優しく温かい眼差しを持った人でもあった。脳血栓により倒れた後に、不自由な体で車いすに乗りながら撮影した古寺巡礼、どの写真も気迫が伝わってきて、観ているこちらがたじろぐほど。

長倉さんが言う「でも、子どもたちの間に入っていった土門さんは、鬼の土門ではなく、子どもたちと同じ視点で、まるで自分も一緒に遊んでいるかのように撮っていたはず。それが伝わってくる」「そして、被写体と向き合う姿勢が伝わってくる。写真を撮るということは、ある意味相手の人生にズカズカと踏みこむこと。覚悟なくては出来ることじゃない」「土門さんは常に社会の中での自分の作品の位置を意識した人。だからこそ、今でも人の心に残る写真家として大勢の人が注目する」

実はここ数日、会社を離れてから、何処にも属さず、まあ言ってみれば一介の失業者でしかない自分の身に不安を感じ、目標もしたいこともしっかりあるはずなのに、どうも居心地の悪さを感じていた。起きなければならない決まった時間もない、何かを始めなければいけないリミットもない、自由ってこんなにも不安なことだったんだ。それが怖くて、家に居る時間を作らないようにアレコレ予定を入れてしまっている。

そんな中で、一緒に会社を去った大親友と、彼女の地元近くの鎌倉を散歩した。彼女とは、この5年間ありとあらゆる苦楽を伴にした。本当にかけがえのない人。二人で雪と雨の降る鎌倉をゆっくり歩いた。たくさんの思い出を語りながら…。二人とも、正直言って最近の闘いで疲れ果てていた。この冬一番の寒さの中、二人でいくつかの古寺を巡った。

お寺に咲く花、美しい庭園、石仏や仏像の優しい御顔。不思議なほどに心が落ち着いた。お寺のつくりや仏像について詳しくないので、お互いの無知を悔いながらも、ただただその美しさに見とれた。

夜になっても別れがたくて、場所を変えながら話し込んだ。いつもと同じような別れなのに、決定的に違うのは、もうしばらく会えないってこと。今まで何百回と「じゃあね」と別れてきたのに、こんなに辛い「じゃあね」は二人には初めてだった。彼女は次の仕事が決まっていて、2日から新しい道を歩む。会えないことや、距離が友情を変えてしまう訳じゃない、そんなことは二人とも分かっているのに、藤沢の駅の改札で二人してハグしながらワンワン泣いてしまった。

土門拳の古寺巡礼の作品を観ながら、彼女と観た鎌倉の古寺を重ね合わせた。

そんな鎌倉の写真は、また後日改めて。

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いよいよ去年の写真展「あの山で出会った笑顔」の変形版ともいうべき、「子どもたちに贈る動物図鑑」を、東中野ビタミン・ティーで開催します。

私が運営委員を務め、支援活動をするアフガニスタンのとある山奥の小学校。一昨年、現地を訪問した際、支援の一環として送った図書の中の動物の本に目を輝かせていた子どもたちの姿を見て、いつか手作りの動物図鑑を届けたいと、動物園に撮影に行くようになったのが、じつはこのブログの「わくわく動物園」の始まりなんです。

随分動物園に通ううちに、自分が動物や動物園の魅力にハマり込みました。たくさんの写真がまとまってきたので、以前アフガニスタンとタイの写真展(thinkiwiさん達との共同開催)をさせていただいたビタミン・ティーで、動物写真展を開催させていただくことになりました。

写真パネル、動物フォトブック、お気に入りの写真を選んでTシャツにしていただくそれぞれの商品の売り上げは、経費を差し引きすべて「アフガニスタン山の学校支援の会」を通して子どもたちの支援に充てさせていただきます。

皆様のご来場をお待ちしております。
また、一人でも多くの方々に活動を知っていただきたい為、この記事の転載でお力添えをいただけると幸いに思います。

期間:3月12日(木)~17日(火)
時間:12時~19時(最終日17時まで)
場所:アートギャラリー&ショップ ビタミン・ティー
http://www.vitamin-tee.jp
JR・地下鉄東中野駅徒歩5分
03-5330-6771

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今回の北海道動物園めぐりの旅で一番気に入っている写真がコレ。円山動物園のレッサーパンダのセイタ君のなかなか男前なポートレート。

話は変わって、今日は会社に最後の挨拶と退職の手続きとロッカーの掃除に行ってきた。大好きな先輩方に挨拶し、言葉にならない思いを伝えるのが難しくハグをしてお別れをした。男だとか女だとか、そういうくだらない男女の色々を越えた先輩方との絆。この深い思いはある意味、アフガニスタンの子どもたちが結んでくれた絆。子どもたちへの共通した思いがなければ、ここまで深く先輩方と関わることはなかったかもしれないから。本当にありがとうございました。

そして会社の親友たちと後輩とささやかなお別れディナーをした。道は違えど、お互いの信じた道を進んで行こう。本当にありがとう。

今までWボランティア作戦で会社のみんなにいただいた地域通貨で、最後に「サクラクレヨン」16色セットを5箱買って帰った。会社のみんなの思いがこうやって子どもたちへ届けられる。本当にありがたいこと。

みんな、本当にありがとう。

それしか言えないけれど…。

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ブログ友達のモラモラさんから、結婚祝いを戴きました!

贈られたのは大小様々、シンプルな皿と器のセット。モラモラさん曰く「食べることって大事だから、その大切さを伝えたいと思って…」

確かに、食べる時の器ひとつで雰囲気も変わるし、出来合いのお惣菜すら皿に盛ると印象が変わる。

早速、今日の晩御飯から使わせて戴きます。サラダを盛ろう。

モラモラさん、いつも優しいお気遣いをありがとう!パートナーとじーさん、ばーさんになるまで、この器を囲んでいくね!

バスは11時過ぎに旭山動物園に到着。今回は団体客が多く利用する東門ではなく、正門からの入場と言うことで、大まかに頭に描いていた撮影順を急遽変更、西門の近くの結構空いている場所でペンギンの散歩から撮影を始めた。

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待っている間に、すぐ近くの美味しいと話題のパン屋にパンを買いに走るパートナー。そんなに必死に場所取りしなくても一番前で見れたのは、場所が良かったのか、去年ほどの人混みではなかったからなのか。

前方から、お澄まし顔(そんな風に見えるだけ)でヨタヨタ歩いてくるペンギンたち。歩幅が小さいので必死で歩いているようにも見える。中には雪の中を腹ばいで滑り出す(通称トボガン)ペンギンもいて、見る者みんながニッコニコ。

意外と歩く速さは速いので、目の前を通り過ぎるのは結構あっという間。そのまま30分のお散歩コースをついていく人もいる。

数時間があっという間に過ぎ、帰りの集合時間になってしまった。もう11時の回の散歩が見れたし、ちょうどこの時間はペンギンの散歩に見学者が集中するので、ここぞとばかりに空いているホッキョクグマ館の撮影のチャンスだし、ペンギンの散歩を断念。

集合時間が近いので、お土産でも買おうかと正門に向かっていると、ちょうどお散歩を終えて、ペンギン館に向かってくるペンギンたちを待つ人の群れと出くわした。じゃあ、お土産諦めてついでに見て行こうか。

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こうしてペンギンの散歩に始まり、ペンギンの散歩に終わった旭山動物園の一日。

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