
写真家と名乗って、それなりに物事が動き始めて、一冊の本を世に送り出すことが出来て、とても充実した年だったようにも思う反面、それで満足では決してない…気持ちもあり。
写真は、ちょうど去年の12月31日にラマッラーで開かれた「ガザへの連帯デモ」で撮影したもの。偶然にもデモでバッタリ再会したマンゴーとハイサムと、ライオン像の土台の上で何度も何度も抱きしめあって、再会を喜んだあのときの記憶は、近いようで遠い記憶になりつつある。でも、いまでもマンゴーとハイサムを抱きしめたときの感触は、なんとなく残っている。肌に当たったそのときの空気の感触も。
あれから一年、彼らの「闘い」のこと、パレスチナの人々が「普通に生きる」ために必要を強いられる「闘い」のことを、ひとりでも多くの人に伝えたいと願い続けた一年…を顧みると、成し遂げられたこと、成し遂げられなかったことが、それぞれたくさん浮かんでくる。
新たに、彼らの闘いを知ってくれて、応援してくれる人との出会いも嬉しい。でもそれ以上に、ずっとずっと変わらず応援し続けてくれている人たちからのエールが一番嬉しい。
今年もどうもありがとう。
来年早々、パレスチナへ行ってきます。
☆追記☆
このライオン像に乗っているのが、1日に亡くなったジャワーハルさん、そして一昨年に亡くなったバーセムの弟のアシュラフです。(1/3)

