
プロデューサー役を、常日頃よりお世話になりっぱなしのビタミンTeeの石塚さんが引き受けてくださり、コンセプトの段階から話し合いを重ね、本のデザインを引き受けてくださっている。
思えば、初めて出会った7年前から、夢を見失いかけた一会社員に過ぎなかったワタシを、ずっと見守り、励まし、アドバイスを与え続けてくださっている恩人。右も左も分からないまま、ビタミンTeeで個展を重ねることで少しずつ色々なことを教わり、学んだ。
壁にぶつかるたびに、石塚さんは、ご自身が感じたことを伝えてくださってきた。その言葉が、どんなにヒントになったか、考えるきっかけになったか。
その石塚さんから版元のビーナイスの杉田さんを紹介をされたことで、今回の話を引き受けることになった。何年か前にご紹介を受けていたが、今回ようやく重い腰をあげてお引き受けしたのは、杉田さんが、どんな風に懸命に一冊の本をつくり、その本を懸命に売って歩いていらっしゃるかということが分かったから。何度かお目にかかることで、杉田さんの、本づくりへの愛情に気付いた。
そして、「こんな方と一緒に本づくりをしてみたいな」と思った。「全面的に協力するから」との石塚さんの言葉も、大きく背中を押してくれた。
そしてこの企画がスタートしたのが春。打ち合わせをしながら、どんな本にするのか三人で決めていった。そして、ほとんどラフをつくりあげて、石塚さんと杉田さんに原稿を渡した後に、またガザへの空爆と侵攻が始まった。
いつも自分がこだわっていること、その日常を追うことで見えてくるもの、伝えられること、それをこの本にこめたつもり。ガザで殺され、苦しめられる人々のことを思いながら、本にこめた笑顔の日常とのギャップに自分自身が「これでいいのか?」と悩む。
でも、殺され、苦しめられている方々にも、間違いなく笑顔の日常があったはずだと。だからこそ、それを大切にできる世の中を願う。その願いを本にこめる。
何をやるにしても、なかなか正解もゴールも見えてこない。一生それを探し続けるのだろう。
いま自分にできることを、いまやるだけだ、と言い聞かせる。
写真集「ボクラ」は11月ごろ刊行予定。→※来春の予定になりました。
今日は、石塚さんがつくってくださった版下(案)をチラ見せ。
ビタミンTee
http://www.vitamin-tee.com/
ビーナイス
http://benice.co.jp/index.html


