世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著)『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

2015年06月

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本日もご来場ありがとうございました。

案内が行き届かず、会場でトークショーをしている時間帯17時以降に、そうとは知らずにおいでくださった方のうち、作品をご覧になれなかった皆様、申し訳ありませんでした。

そして、中東世界をミュージシャンというお立場から、ご自身のご経験から多面的に語ってくださったKawolさん、ありがとうございました。

今日ご紹介する写真は、ラストクフィーヤと呼ばれるメイドインパレスタインのクフィーヤ(スカーフ)の工場のおじちゃんの写真です。

まず、電話番号しか知らずに出かけたものの、事前にうまくコンタクトがつかず、とりあえず行けばなんとかなるだろうと行った道中からしてエライことになってしまいました。

ラマッラーからバスに乗り、工場があるヘブロンへと向かいました。町の中心部にさしかかるころ、運転手のお兄さんが親切にも「ヘブロンのどこへ行くんだ?旧市街か?終点まで乗っていくのか?」と聞いてくれました。「ヘブロンにラストクフィーヤと呼ばれるクフィーヤを作っている工場があるはずで、その名前はヘルバウィーと言うんだけど」と答えると、バスの運転手も乗客も誰も知りませんでした。

「いいよいいよ、終点まで乗って、着いたら誰かにたずねるから」と答えると「電話番号とか知ってるのか?」と言われ、持っていた電話番号を渡すと、乗客のなかのひとりが電話をかけてくれました。すると、ヘルバウィーのオーナーが何度目かに出て、「日本人があなたの工場を訪ねたいと言っているけれど、どこで降ろしてあげればいい?」と聞いてくれました。運転手のお兄ちゃんがわざわざバスを止め、いまいる場所を電話で説明して、オーナーがバスが止まっている場所まで迎えに来てくれることになりました。

「みんな、親切にありがとう」とお礼を言ってバスを降りようとすると、運転手のお兄ちゃんが「迎えがくるまで一緒に待つからバスの中に座ってな」と言います。バスにはまだ先を急ぐ乗客のみんなでいっぱいです。「みなさんに申し訳ないから降りて待ってるよ。大丈夫だから」と言うと、バスの乗客たちも「そんなに大した時間じゃないからいいよ。一緒に待つよ」と声をあげてくれます。

しばらくして、今度はオーナーから、先ほど自分の携帯から電話をかけてくれた乗客のひとに電話がありました。「もうすぐ着くから」と。それを聞いて「本当に大丈夫だからもう行って。ここで降りて待ってるから」と言うと「じゃあ、発車するな、気を付けて」と運転手の兄ちゃん。「気を付けて」と手を振ってくれる乗客の皆さん。本当にあたたかい人たち。

去りゆくバスに力いっぱい手を振って、しばらくしてオーナーが登場。車に乗せて工場へとご案内くださる。

二重になった扉の向こうに、大きな音をガシャンガシャンたてて、織機が色とりどりのクフィーヤをそれぞれの機械で織っている。数台にひとりの職人さんが見守りながら、ときどき機械を止めて糸の調節をしたりしている。轟音のなかで黙々と働く職人さん。みれば、織機はいろいろなメーカーのものがあるが、ほとんどが古い日本製。「やはり日本の機械は丈夫でいいよ」と機械の轟音に負けないくらいの大きな声で職人さんが言う。

ワタシは、ひとが働く姿を撮るのが大好きなので、夢中になってその写真を撮る。そしてしばらくすると、おじさんのひとりが織りあがるクフィーヤを見守りながら、なぜかポーズをとってくれる。

その写真をパシャリと撮り、微笑んで「ありがとう」と言うと、微笑んでうなづいてくれたおじさん。

そして、オーナーといろいろ話して、これからハイファへ向かおうというのに、ありったけ持てるだけのクフィーヤ12枚を買って、工場をおいとましたのでした。そして、そのうちの一枚を友人で俳優のSaleh Bakriにハイファで渡したら大喜びをしてくれた話は、どこかで書いたように思います。

今度は、もっとおじさんたちの休憩時間にも付き合いながら、いろいろとお話を聞かせてもらいたいと思うのです。

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写真展「カフェ・アラビアン」あと一日を残すのみとなりました。

私は、昨年秋に撮影したパレスチナの写真を展示します。

日時:6月13日(土)~21日(日)
   12時から19時

場所:ギャラリーボビン
渋谷区千駄ヶ谷4-17-2
JR千駄ヶ谷駅、メトロ副都心線北参道駅 徒歩5分

・パレスチナの女性たちが作った刺繍クラフトなどの販売
・クルド難民のおかあさんがつくったオヤのアクセサリーの販売
もあります

入場無料

詳細はコチラ
https://www.facebook.com/events/882259598514062/

会場で、3月に発売した写真集「ボクラ」も販売予定です。
「ボクラ」に収められた写真のすべてがTシャツにもトートバッグにもなります。
(サイズや値段など詳細はおたずね下さい)
この本に収められた新作写真も数点展示予定です。
http://benice.co.jp/blog/?p=2712


会場に足をお運びいただければ幸いです。

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今夜は「カフェ・アラビアン」会場でRabi Sari(ラビーサリ)松本泰子さんのうた、常味裕司さんのウード、和田啓さんのレクの歌声と音色に酔いしれるという夢のような時間となりました。始めに泰子さんが「ボクラ 明日、パレスチナで」の朗読を常味さんのウードの音にのせてしてくださり、自分が書いた本なのに感動するという(笑)、まるで目の前に彼らがいて、彼らが本当にそう言っているような気がしました。自分の言葉ではなくて、まるで彼らの言葉のような。。。ライブも小さな空間のなかで、写真に見守られながら小宇宙ができているような、ホンモノのアラブの風が吹いたような。泰子さん、常味さん、和田さん、快くライブを引き受けてくださり、ありがとうございました。ご来場くださった皆様、ありがとうございました。

さて、今日の写真は、ワタシの「甥っこ」ヤジードです。ビリン村の「家族」アブーラハマ家の次男ムスタファの長男で、初めてワタシがあの家族の「一員」となった当初は、パパとママの孫ですぐそばに住んでいるのは、長女ファトヒーヤの息子のソハイブとヤジードだけだったので、いまではたくさん増えた甥と姪のなかでも、スス(ソハイブ)とヤジードは特別カワイイです。

ヤジードは、拙著「パレスチナ・そこにある日常」のカバー裏面にも登場します。青い空のもとで大きく手を広げてのびをしている子です。あれから5年、すっかりお兄ちゃんになりました。いま9歳です。昨年はまた一段と成長を遂げていて、スルスルと木に登り、Tシャツの裾を口にくわえて、それを受け皿にして、そこに摘んだオリーブの実をためながら、オリーブ収穫のお手伝いをしていました。

そのうえ、ときどき学校で習った英語の単語をつかって話しかけてきます。成長したなあ。

今日も会場で話したのですが、これからも、この家族のもとで、ヤジードの成長も含めて、家族の姿を記録し続けようと思っています。

Rabi SariのCD「Rabi Sari掘[れる雲を見ていた」を聴きながら
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写真展「カフェ・アラビアン」あと二日を残すのみとなりました。

私は、昨年秋に撮影したパレスチナの写真を展示します。

日時:6月13日(土)~21日(日)
   12時から19時

場所:ギャラリーボビン
渋谷区千駄ヶ谷4-17-2
JR千駄ヶ谷駅、メトロ副都心線北参道駅 徒歩5分

・パレスチナの女性たちが作った刺繍クラフトなどの販売
・クルド難民のおかあさんがつくったオヤのアクセサリーの販売
もあります

写真展は入場無料

明日、20日(土)17時から19時
ミュージシャンKawolさんによる中東地域をテーマとしたトークショー ※投げ銭

詳細はコチラ
https://www.facebook.com/events/882259598514062/

会場で、3月に発売した写真集「ボクラ」も販売予定です。
「ボクラ」に収められた写真のすべてがTシャツにもトートバッグにもなります。
(詳細はおたずね下さい)
この本に収められた新作写真も数点展示予定です。
http://benice.co.jp/blog/?p=2712


会場に足をお運びいただければ幸いです。

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この日替わり展示写真紹介も七日目になりました。

本日も写真展に足をお運びくださった皆様、ありがとうございました。

明日は、Rabi Sari松本泰子さん、和田啓さん、常味裕司さんによるアラブ音楽ライブもあります。17時半からです。投げ銭でのライブですので、お気軽にお越しください。

さて、今日ご紹介する写真は、ナーブルスの旧市街の市場で出会ったキャンディー売りのおじさんです。八百屋、漬物屋、肉屋、珈琲屋など、たびたび訪れては写真を撮っているので、ひとでごった返す市場を歩いていると「おお、また来てたのか!」「おかえり!」と市場で働くおっちゃん、兄ちゃんから声をかけられることも多いのですが、このおじさんは初めて撮らせてもらいました。

ひとつ数十円の小さなお菓子を一日中重い荷車を曳いて売り歩くおじさんの背中に、生きることの喜び、悲しみ、せつなさを投影してしまいます。きっと、じっくり話を聞けば、おじさんにも語るべき人生のドラマがたくさんあるのだろうと思います。そういう「名もなき」人々からいろんな話を聞かせてもらうことが好きです。今度会ったら、おじさんの積み重ねてきた人生の話を聞かせてもらいたいと思います。

今日からラマダーン(断食月)が始まったパレスチナ。きっとこの市場もいつもに増してご馳走などを用意するための買い物客でごった返していることでしょう。あとひと月後、イード(祭日)の前は、日本の年末並みにすごい人出になることでしょう。

昨年、ラマダーンのさなかのガザ攻撃も記憶に新しいのに、一年がもう経ったのだなと思います。今年こそは、心安らかなラマダーンを過ごし、楽しいイードをみんなが迎えられますように。

破壊されたままのガザやシリアやイエメンやイラクで生きる人々のうえに平安を。

ラマダーンカリーム。

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写真展「カフェ・アラビアン」

私は、昨年秋に撮影したパレスチナの写真を展示します。

日時:6月13日(土)~21日(日)
   12時から19時

場所:ギャラリーボビン
渋谷区千駄ヶ谷4-17-2
JR千駄ヶ谷駅、メトロ副都心線北参道駅 徒歩5分

・パレスチナの女性たちが作った刺繍クラフトなどの販売
・クルド難民のおかあさんがつくったオヤのアクセサリーの販売
もあります

写真展は入場無料

会場にて、期間中、アラブ音楽ライブなども開催。

★19日(金)17時半から
RabiSari(ラビーサリ)松本泰子さん(うた)、常味裕司さん(ウード)、和田啓さん(レク)によるライブ ※投げ銭

★20日(土)17時から19時
ミュージシャンKawolさんによる中東地域をテーマとしたトークショー ※投げ銭

詳細はコチラ
https://www.facebook.com/events/882259598514062/

会場で、3月に発売した写真集「ボクラ」も販売予定です。
「ボクラ」に収められた写真のすべてがTシャツにもトートバッグにもなります。
(詳細はおたずね下さい)
この本に収められた新作写真も数点展示予定です。
http://benice.co.jp/blog/?p=2712


会場に足をお運びいただければ幸いです。

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本日も雨のなかご来場ありがとうございました。

会場で、このブログをスマートフォンで読みながら「ミカさんが忙しくて説明が聞けないときは、これを読みながら写真をみるとよく分かるね」と言われ、そうか、そんな使い方があったのか!と思いましたが、いやいや、会場で直接お話ししますので、何なりとお気軽にお訊ね下さい。

今日ご紹介する写真は、ビリン村の「弟」アブーラハマ家の四男ハムディの写真です。昨日ご紹介したママの写真同様、彼との出会いや彼と過ごした日々のことなどは拙著「パレスチナ・そこにある日常」をご参照ください。

その後、ハムディはパレスチナを離れ、ドイツで暮らしていましたが、「パレスチナには故郷も家族も友人も、大切なものすべてがあるけれど、自分の夢を追う自由だけがない」と離れた故郷にまた戻ってくることになりました。ドイツは彼にとって安住の地ではなかったようです。でも、「姉」としては、違う世界に身を置いて、広い世界でいろんなことをみて、体験することは、とても大事なことだと思うので、ハムディにとっては良い経験になったのではないかと思います。

アブーラハマ家の長男、次男、三男はそれぞれ家庭を持ち、それぞれの暮らしがあるので、いま目の不自由なパパとママと暮らしているのは、四男のハムディと五男のムハンマドだけです。妹たちもそれぞれ嫁いでいきました。

ハムディは、週に二回大学に通い、ジャーナリズムを学ぶかたわら、他の日は、パパとママが目が見えなくなって出来なくなった農作業をしています。「パレスチナ人はもともとみんな農民なんだ。農民であることを、大地で生きていくことを誇りに思う」とハムディは言います。

今年も、「我が家」ではハムディのほかに誰も担い手がいなくなったオリーブの収穫を手伝いました。ハムディもワタシもカフェイン中毒なので、なにが楽しみって、作業のあいまに木切れを拾ってきて、たき火をしながら野で沸かしたアラビックコーヒーを飲むことです。ハムディは淹れてくれたコーヒーにオリーブの小枝を挿して、渡してくれました。「はい、ミカ、おつかれさん」と。そのときの一枚が今日の写真です。

ハムディとは、もういまでは、あえて一緒にときを過ごすことも多くありません。同じ家のなかに居ても、そんなに一緒にはいないし、同じ家からデモに行くときも、わざわざ誘い合って一緒に行ったりもしません。お互いに、どこかへ行くときに誘い合ったりもしません。昔はあんなにどこへ行くのも一緒だったことを思うと不思議な感じです。でも、何年もたって、ようやく当たり前の「姉弟」になれたのだろうと思います。本当の姉と弟が、わざわざどこかへ一緒に行くことや、わざわざ一緒にときを過ごすことが少ないように。いつも一緒に居なくても気にならない、ようやくそんな風になれたのだろうと。

ハムディは、ビリン村にワタシの「帰るべき場所」をつくってくれた張本人。ハムディに出会わなかったら、きっとここまで深くビリン村と村人たちと関わることもなかっただろうと思います。

これからも、ときどき里帰りする「家族の一員」として、一家を、この村を、撮り続けて行こうと思います。

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写真展「カフェ・アラビアン」

私は、昨年秋に撮影したパレスチナの写真を展示します。

日時:6月13日(土)~21日(日)
   12時から19時

場所:ギャラリーボビン
渋谷区千駄ヶ谷4-17-2
JR千駄ヶ谷駅、メトロ副都心線北参道駅 徒歩5分

・パレスチナの女性たちが作った刺繍クラフトなどの販売
・クルド難民のおかあさんがつくったオヤのアクセサリーの販売
もあります

写真展は入場無料

会場にて、期間中、アラブ音楽ライブなども開催。

★19日(金)17時半から
RabiSari(ラビーサリ)松本泰子さん(うた)、常味裕司さん(ウード)、和田啓さん(レク)によるライブ ※投げ銭

★20日(土)17時から19時
ミュージシャンKawolさんによる中東地域をテーマとしたトークショー ※投げ銭

詳細はコチラ
https://www.facebook.com/events/882259598514062/

会場で、3月に発売した写真集「ボクラ」も販売予定です。
「ボクラ」に収められた写真のすべてがTシャツにもトートバッグにもなります。
(詳細はおたずね下さい)
この本に収められた新作写真も数点展示予定です。
http://benice.co.jp/blog/?p=2712


会場に足をお運びいただければ幸いです。

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今日も写真展「カフェ・アラビアン」へのご来場ありがとうございました。

1.どういうところに寝泊まりしているのか?
2.どのくらい滞在しているのか?
3.危なくないのか?
という三つの質問がいつも多いように感じます。

1.については、その生活、日常を撮るために、ほとんど大半の時間を民家、それはエルサレムのような都市部であったり、ビリンのような農村であったり、ジェニン難民キャンプのような難民キャンプだったり様々ですが、現地の方々の家にあがりこみ、生活を共にしながら撮っています。農作業やときには賃金を得る(それが目的ではないにしても)仕事を手伝いに行くこともあります。

2.そんなに頻繁に行ったり来たりは金銭的に難しいので、二か月くらい行きっぱなしのことが多いです。

3.イスラエル軍兵士の「弾圧」にさらされるパレスチナの人々の側から写真を撮っているときだけは、危ないです。確かに怖いです。夜中に完全武装の兵士が滞在先に踏み込んできて、真っ暗闇で銃を向けられることも、デモの撮影のさなかに発砲されていることも怖いです。いつも、怖さとは闘いながらの作業です。

さて、この写真は、2番の答えとも関係があります。ワタシの居候先、ビリン村のアブーラハマ家のママです。彼女との出会いや、彼女と過ごしてきた日々については、拙著「パレスチナ・そこにある日常」をご参照ください。なかなか信じがたいことかもしれませんが、一家に出会う前の人生において、いままで彼女が他人だったことがピンとこないくらい、それは説明も難しい不思議な気持ちですが、いまでは本当の家族の一員のように、まるで昔からそうだったように、一家に迎えられています。パパもママもワタシを誰かに紹介するときは「うちの娘のミカ」と紹介するし、パパとママの弟、妹たちまで「うちの姪のミカ」とワタシを呼びます。

以前、ママに「ミカのことは、自分が産んだ娘と変わらないくらいカワイイ娘だと思っている」と言われたことがありました。

そんな大切なパパとママは、糖尿病に苦しんでいます。特にママの病状悪化はひどく、目は完全に失明し、いまでは週に2回ラマッラーの病院で人工透析を受けています。「神様はどうして私を向こう側へ行かせてくれないのだろう。なんの試練なのだろう?痛い、苦しい、辛い、しんどい、もう楽になりたい。天国へ行きたい」とママはベッドの上で泣くばかりの日々です。痛む体が辛く、泣き疲れて数時間眠っては目をさまし、また体中の痛みと闘う日々です。

土色の顔で、力なくベッドに横たわるママの姿は本当に辛く、初めて会ったころのように、明るく鼻唄を唄いながらヤギの放牧に出かけていたママの姿を思い出すと、本当に辛いです。

この日は、イード(お祭り、犠牲祭)の初日。いつもはベッドに寝ているだけのママも起きだして、綺麗な服に着替え、弟のアドナンおじさんを迎えたときの写真です。この日ばかりは、次々とイードのお祝いに訪問してくる親族を迎えて、明るい顔で笑っているママでした。

信仰心のないワタシも、ママが体の痛みに泣く夜は、神様にお祈りをします。どうかママを助けてくださいと。ときどき電話の向こうで泣かれます。「もうミカに会えないよ。今度ミカが帰ってくるころには私はもうこの世にいないよ」と。「いつもそう言うけど、いつも再会できているじゃん。待ってて」と電話を切ります。でも、ときどき、ママの言葉に私まで泣いてしまいます。もっと近ければいいのに。自由に行き来が出来ればいいのに。占領が終わればいいのに。

ママ、待っていてね。

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写真展「カフェ・アラビアン」

私は、昨年秋に撮影したパレスチナの写真を展示します。

日時:6月13日(土)~21日(日)
   12時から19時

場所:ギャラリーボビン
渋谷区千駄ヶ谷4-17-2
JR千駄ヶ谷駅、メトロ副都心線北参道駅 徒歩5分

・パレスチナの女性たちが作った刺繍クラフトなどの販売
・クルド難民のおかあさんがつくったオヤのアクセサリーの販売
もあります

写真展は入場無料

会場にて、期間中、アラブ音楽ライブなども開催。

★19日(金)17時半から
RabiSari(ラビーサリ)松本泰子さん(うた)、常味裕司さん(ウード)、和田啓さん(レク)によるライブ ※投げ銭

★20日(土)17時から19時
ミュージシャンKawolさんによる中東地域をテーマとしたトークショー ※投げ銭

詳細はコチラ
https://www.facebook.com/events/882259598514062/

会場で、3月に発売した写真集「ボクラ」も販売予定です。
「ボクラ」に収められた写真のすべてがTシャツにもトートバッグにもなります。
(詳細はおたずね下さい)
この本に収められた新作写真も数点展示予定です。
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会場に足をお運びいただければ幸いです。

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