世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著)『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

2017年03月

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次の取材旅の資金集めのため、久しぶりにプリントセールをしようと考えました。

拙著『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』と写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』に収められた写真などです。そのほかの写真(ブログの記事のものも何月何日の写真とご指定いただければ可能です)も、可能な限り、ご希望に応じます。

A4プリント 2500円+送料360円(レターパックライト)
2Lプリント 1500円+送料180円(スマートレター)
ポストカードセット(三枚組)A・B 各700円+送料140円

mikairv★gmail.com(★を@に変えて)

ご注文をお待ちしております。

ついでに、上記三冊のご注文も同じく送料実費になりますが、承ります。

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【大阪】

『それでもパレスチナに木を植える』出版記念会

日時:4月1日(土) 16時から19時まで

場所:真宗大谷派速成寺(生野区勝山北4-8-7)
   JR桃谷駅より徒歩12分
   鶴橋中学校西隣

参加費:2500円(軽食付き)
※本は別途割引価格(1700円予定、定価2160円税込)にて販売します

連絡先:パレスチナの平和を考える会
palestine.forum★gmail.com(★を@に)


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●『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)
店頭にない場合は、書店でご注文いただければ幸いです。
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624411022

アマゾンからも購入できます。
http://amzn.asia/bUm0U7i



また、引き続き、下記の二冊の本のご注文もお待ちしております。

●『パレスチナ・そこにある日常』(未来社) 
版元の未來社のページ
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624410919

アマゾン
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%83p%83%8C%83X%83%60%83i%81E%82%BB%82%B1%82%C9%82%A0%82%E9%93%FA%8F%ED&x=10&y=21

●写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』(ビーナイス)
http://www.amazon.co.jp/ボクラ(Bokra)%E3%80%80明日、パレスチナで-ビーナイスのアートブックシリーズ-高橋-美香/dp/4905389275/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1421878540&sr=8-2&keywords=ボクラ%E3%80%80明日

版元ビーナイスのページ
http://benice.co.jp/index.html

最寄りの書店でも、お取り寄せ可能です。

著者のサイン入りをご希望の方は、
mikairv★gmail.com(★を@に)までご一報ください。
ただし、この場合恐れ入りますが、本代と送料実費を頂戴します。

●写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』に収められた写真のカード、Tシャツ、トートバッグをこちらからお求めになれます。
ビタミンTeeのページ
http://www.vitamin-tee.jp/?mode=cate&cbid=985137&csid=1


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決してご本人には読まれることのない、師への公開感謝状を書こうと考えた。

今日、ワタシが勝手に師と慕っている写真家の長倉洋海さんの東京都写真美術館での写真展「長倉洋海の眼ー地を這い、未来へ駆ける」がスタートした。昨夜、アフガニスタン山の学校支援の会のほかの仲間とともに、写真展のオープニングレセプションにお招きいただき、出席した。

招待者だけのゆったりした空間で、写真展を拝見した。ローデシア、エルサルバドル、ヘスース、カルロス、マスード、アフガニスタン、南アフリカ、ソロモン、コソボ、ザビット一家、アマゾン、山の学校…そして近年の作品、懐かしいものから、新しいものまで、師の写真家人生の軌跡がみえるようだ。

年表をみつめながら、ふとワタシが師の作品に初めて出会ったこと、師と初めて対面したことを思い出す。

高校を卒業して東京の某所にある専門学校に入学したワタシは、文章の綴り方、取材の仕方などを学ぶ学校にいた。そのとき、写真の授業の先生が写真家の樋口健二先生だった。樋口先生から与えられた課題図書のひとつに長倉さんの『激動の世界を駆ける』(講談社文庫)があった。当時、ワタシは書店でアルバイトをしていたので、バイト先の講談社文庫の棚にその本があることをみつけた。そして、夢中になって貪り読み、『フォトジャーナリストの眼』(岩波新書)、『マスードの戦い』(河出文庫)を買い、初めて写真集『マスードー愛しの大地アフガン』(JICC出版局)を買った。

なんとなく漠然と「長倉さんみたいになりたい」と思った。いま思えば、それがどんなに険しい道かも知らず、無邪気な想念を抱いたものだと、若かりし頃の自分に苦笑する。

専門学校時代、とにかく長倉さんの世界観に夢中だった。でも、写真展でサインをもらうときも、いつも緊張して自分の名前を入れてもらうために名前を告げるのが精一杯だった。ほかのことなんて、とても言えなかった。自分の前後に並んでいるひとが気軽にいろいろと「~以来のファンで」とか「いつも観ています」とか、そんなことを話しかけているのが心底、羨ましかった。ワタシには、できなかった。

その専門学校で、「最低十年は、食えようが食えまいが追いつづけられるようなテーマをもて。それができないヤツは最初からこの道はあきらめろ」と言われた。多分、『ふるさとは貧民窟(スラム)なりき』(ちくま文庫)の著者でもあるルポライターの小板橋二郎先生だったんじゃないかと思う。そのとき、「長倉さんのようになりたい」と憧れる自分と、子どもの頃にテレビで観たパレスチナのインティファーダと、「最低十年は追えるテーマ」というものがひとつに重なった。「そうだ、パレスチナをカメラで追うんだ」と。

その後、中東政治やアラビア語を学ぶために大学に入り直した。大学時代はもっともっと長倉さんへの憧れがさらに強まり、相変わらず続けていた書店でのアルバイトで新刊本が出るたびに読みふけり、東京で写真展が開催されるたびに足を運んだ。

専門学校時代の先生、書評家の井家上隆幸先生がゴールデン街に飲みに行く途中に、よくアルバイト先に顔を出してくださっていた。本当によくかわいがってもらって、卒業後もいろいろとご指導をいただいた。そんなある日「今度授業で写真家の長倉洋海を呼ぶことになったんだけど、君は長倉に憧れていたよね。授業に顔を出すといい」と日時を教えてもらい、急遽、同級生(もちろんみんなとっくに卒業している)と授業に潜り込んだ。授業のあと、高田馬場のルノアールで長倉さんを囲んだことを忘れもしない。そのとき、初めてきちんとまともに会話ができたような覚えがある。「長倉さんに憧れています。○○専門学校を卒業して、大学で中東政治とアラビア語を学んでいます」くらいのことは言えたかもしれない。

そして大きな転機は、たまたま広島の実家に帰っていたとき、島根県松江市で長倉さんの写真展の会期と重なり、父に車で松江まで連れて行ってもらってギャラリートークを聞きに行ったこと。長倉さんは「あれ?なんで松江にいるの?」と驚き、何人かの方々と「出雲そばを食べに行くから一緒に行こう」と誘ってくださった。味なんてなにも覚えていない。緊張して、そばの味どころじゃなかった覚えがある。

それ以来、写真展に顔を出すと、いろいろと話しかけてもらえるようになった。帰り道は、いつもふわふわと幸せな気持ちでサインしてもらった本を大切に胸に抱えて帰った。大学時代は夢中で旅をして、写真を撮った。大学時代に親しかった写真部の仲間は、きっとあのころのワタシの口癖を覚えていると思う。「長倉さんみたいになりたい」という口癖を。

本当に無邪気なものだった。長倉さんの世界観の「かっこよさ」の裏側に、どれほどの努力の積み重ねがあるのかも知らずに、よくそんな軽々しい「憧れ」が抱けたものだと、いまでは思う。でも、それがスタートになければ、いまのワタシが決してなかったこともまた事実。

でも「長倉さんみたいになる」なんて、そんなに生易しいことじゃなかったと、段々と現実に気付かされる。パレスチナに行ってみた。写真も撮ってみた。文章も書いてみた。でも、それが世に出るなんて、そんな簡単なことではなかった。当たり前だ。

一度は、会社勤めもしてみた。ちょうどそれが決まったのと同じころ、「アフガニスタン山の学校支援の会」の活動がスタートした。松明堂ギャラリーのチャリティ写真展でプリント一枚買う余裕もなく、なんとか手持ちのお金で買えたカレンダーにサインをしてもらった。その日アンケートに「運営委員として手伝える」と書いたら、すぐに長倉さんから電話をいただいた。初めてのことだった。その電話を受けたのは西武線の踏切のそばだったことまで覚えている。第一回目の運営委員会に顔を出すことを決めた。

いやはや、あれから13年が経った。この13年のあいだに、長倉さんのそばで、その背中をみつめながら、いろんなことを教えてもらった。直接写真やなにかについて指導を受けるということはほとんどないけれど、長倉さんの生き方を、その背中をみつめていることが学びである。うまく言葉にはできないが、被写体への向き合い方、被写体である人びととの関わり方、生き方について…長倉さんと過ごす1分1秒が学びだ。

その学びを、大した成果として活かしきることができていないことは、ワタシの能力不足なので仕方がない。所詮「長倉さんのようにはなれない」ということを、この13年間でいちばん学んだような気がする。なにもかもが桁違いだ。ワタシには、どんなに逆立ちしても、ああはなれない。

でも、「それでいーんだ」ということも学んだ。師の背中には一生追いつけないけれど、遠くにその背中をみつめながら、自分は自分の道を生きるしかない。

昨日、若かりし頃に夢中になって眺めた写真、エルサルバドルやマスードの写真やザビット一家の写真…をみつめながら、本当に長倉さんに出会えたことを幸せだと思った。長倉さんの写真に、その生き方に出会わなければ、いまの自分は決してなかった。パレスチナのみんなに出会うことも、山の学校のみんなに出会うことも、金城実さんに出会うことも、多分なかった。いまよりずっとフラットで、ずっと起伏の少ない平凡な、でも多分「気楽な」、人生を歩んでいたことだろう。

長倉洋海さんの写真展は5月14日まで。毎週末の土日とGWにご本人によるトークがあります。
【ギャラリートーク】
   以下の内容で 13:00より約1時間 展示会場にて。

 3月25日(土)「私の原点 エル・サルバドル」
 3月26日(日)「マスードとの日々」
 4月1日(土)「写真という地図」
 4月8日(土)「ファインダーの向こうの子どもたち」
 4月9日(日)「人間を支えるものを求めて―コソボ、南アフリカ、アマゾン」
 4月15日(土)「マスードという個性」
 4月16日(日)「エル・サルバドル―戦場から人間へ」
 4月22日(土)「どう写真を撮ってきたか」
 4月23日(日)「私が出会った子どもたち」
 4月29日(土)「エル・サルバドルで見えてきたこと―人間への眼差し」
 4月30日(日)「アフガニスタンと私」
 5月3日(水)「私の旅―いくつもの国境を越えて」
 5月4日(木)「こんなふうに写真を撮ってきた―私の視点」
 5月5日(金)「マスードの笑顔」
 5月6日(土)「家族、人間、自然―コソボ&南アフリカ&アマゾンから」
 5月7日(日)「原点エルサルバドルで学んだこと」
 5月13日(土)「マスードと私」
 5月14日(日)「世界を巡って見えてきた『私の写真』」

http://www.h-nagakura.net/contents/ex_170325.html

また、4月2日(日)11時より東京都写真美術館一階ホールにて「アフガニスタン山の学校支援の会」主催、「活動写真 アフガニスタン山の学校の子どもたち」と題した映像上映イベント(無料)があります。

【お願い】こちらの4月2日のイベントに関してのお問い合わせは、必ずアフガニスタン山の学校支援の会事務局(メールinfo_yamanogakko@yahoo.co.jpまたは事務局へのFAX)にお願いいたします。当イベントに関して東京都写真美術館にはお問い合わせされませんようお願い申し上げます。

写真展にもイベントにも、是非とも足をお運びください。

(写真は、アフガニスタン山の学校の子どもたちに授業をする師)

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バーセルの死の知らせを受け取った四日後に、クルド友人宅ムスメの高校合格の知らせを受け取る。ああ、これが人生だよなと思う。

ムスメからの知らせに、久しぶりに笑顔が浮かんだ。慌ててオヤを売るための準備などを始めた。ああ、このまま立ち直れるんじゃないかな、いつまでも泣いてたって、バーセルは喜ばない。彼に恥じない生き方をしなきゃ・・・そんな風に、前向きな気持ちになっていた。

でも、長くは続かなかった。「立ち直る」なんて口で言うほど簡単じゃない。

「バーセルが非暴力抵抗運動から武装闘争へと向かった心境の変化はなにが原因だったのか」と言う内容の記事を読んだ。記事は、バーセルが最後は銃を手に取ったという前提で書かれている。軍の発表のとおりそれが「真実」なのか、どうなのか、いまのワタシにはわからない。

上記の前提で話を進める。記事では、バーセルに進む道の変化をもたらしたもののひとつに「孤立」が挙げられていた。アルワラジャは週に一度の非暴力での入植地、分離壁反対、占領反対デモを目指したが、「ビリンのようにはいかなかった」という記述を目にしたとたん、またガラガラと悔いと罪悪感へと心の針が振れていった。

孤独な闘いを強いてはならない、孤立させてはならない、連帯とサポートを必要なところに向けなければならない…アタマではそうわかっていても、ついビリンにばかり関わりあい、アルワラジャの闘いをサポートすることができなかった。いや、その努力を怠った。

昨日、バーセルの遺族が、彼が生前PAの刑務所で遭わされたという壮絶な拷問についての証言をしていた。詳細はとても書ける気分にはなれないけれど、その拷問が彼の信念、信じる道に変化を与えたとして、誰が彼を責められよう。

夕暮れどき、その記事を道端に立ち止まって読みながら、また涙が止まらなくなった。悔しくて、悔しくて。

いまなら、ワタシたちの誰もが彼の孤独を感じることができる。バーセルへの追悼の言葉で「バーセル、カムクントゥワヘダック」(どれほどあなたは孤独だっただろうね)という言葉が捧げられていた。生前、そのことに気づいていれば、少なくとも、気づこうとする努力を怠らなければ、なにかが違っていたのかもしれないと思わずにはいられない。

悔いと罪悪感の涙をこめて、オリーブの苗木を買ってきて鉢に植えた。「カイ ラー アンサー、バーセル」(バーセルを忘れないために)と書いた。

この木が大きくなるころ、ワタシたちは、なにかを変えることができているのかな。

バーセル、どうか安らかに。

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今後のトークなど

【東京・千歳烏山】

「パレスチナ・沖縄からあなたへ」
お話:高橋美香(写真家)

「パレスチナと沖縄、この二つの場から、高橋さんに映像とお話で伝えてもらい、参加者の皆さんとともに今を考えたいと思います」(チラシより)

日時:3月26日(日)
   午後二時から

場所:らくだ&TUBO
   世田谷区南烏山6-8-7楽多ビル2階
   京王線千歳烏山駅徒歩3分

参加費:800円

主催:今とこれからを考える一滴の会
   03-5313-1525
   hitosizukunokai★gmail.com(メールの際は★を@に変えて)

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【大阪】

『それでもパレスチナに木を植える』出版記念会

日時:4月1日(土) 16時から19時まで

場所:真宗大谷派速成寺(生野区勝山北4-8-7)
   JR桃谷駅より徒歩12分
   鶴橋中学校西隣

参加費:2500円(軽食付き)
※本は別途割引価格(1700円予定、定価2160円税込)にて販売します

連絡先:パレスチナの平和を考える会
palestine.forum★gmail.com(★を@に)


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●『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)
店頭にない場合は、書店でご注文いただければ幸いです。
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624411022

アマゾンからも購入できます。
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また、引き続き、下記の二冊の本のご注文もお待ちしております。

●『パレスチナ・そこにある日常』(未来社) 
版元の未來社のページ
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624410919

アマゾン
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%83p%83%8C%83X%83%60%83i%81E%82%BB%82%B1%82%C9%82%A0%82%E9%93%FA%8F%ED&x=10&y=21

●写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』(ビーナイス)
http://www.amazon.co.jp/ボクラ(Bokra)%E3%80%80明日、パレスチナで-ビーナイスのアートブックシリーズ-高橋-美香/dp/4905389275/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1421878540&sr=8-2&keywords=ボクラ%E3%80%80明日

版元ビーナイスのページ
http://benice.co.jp/index.html

最寄りの書店でも、お取り寄せ可能です。

著者のサイン入りをご希望の方は、
mikairv★gmail.com(★を@に)までご一報ください。
ただし、この場合恐れ入りますが、本代と送料実費を頂戴します。

●写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』に収められた写真のカード、Tシャツ、トートバッグをこちらからお求めになれます。
ビタミンTeeのページ
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今後のトークなど

【東京・千歳烏山】

「パレスチナ・沖縄からあなたへ」
お話:高橋美香(写真家)

「パレスチナと沖縄、この二つの場から、高橋さんに映像とお話で伝えてもらい、参加者の皆さんとともに今を考えたいと思います」(チラシより)

日時:3月26日(日)
   午後二時から

場所:らくだ&TUBO
   世田谷区南烏山6-8-7楽多ビル2階
   京王線千歳烏山駅徒歩3分

参加費:800円

主催:今とこれからを考える一滴の会
   03-5313-1525
   hitosizukunokai★gmail.com(メールの際は★を@に変えて)

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【大阪】

『それでもパレスチナに木を植える』出版記念会

日時:4月1日(土) 16時から19時まで

場所:真宗大谷派速成寺(生野区勝山北4-8-7)
   JR桃谷駅より徒歩12分
   鶴橋中学校西隣

参加費:2500円(軽食付き)
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●『パレスチナ・そこにある日常』(未来社) 
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●写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』(ビーナイス)
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四日前のバーセルの死に打ちひしがれている。どれだけ気持ちを立て直そうとしても、なにをしていても、ふとしたときに考えてしまう。

そんななか、今日、クルド友人宅次女、いつもこのブログをお読みいただいている方には「ムスメ」という呼び名が定着しているかもしれない…から写真付きでメッセージが入った。「合格したよ!」と。

心の底から嬉しかった。すぐに「おめでとう!!!お祝いやろう!」と返すと、「うん!待ってるね」と返事があった。

中学三年間、彼女は本当に頑張った。残念ながら、まわりを見渡しても、クルドの子たちのなかで高校に進学できる子は、そう多くない。彼らにとって日本語は母語ではない。勉強についていけない子も多くいる。いじめに遭い学校に行けなくなる子もいる。そんななか、彼女は目標を定めて、三年間頑張り抜いた。部活も積極的に参加し、多くの日本人の友達にも恵まれた。

何度も一家は難民認定申請を却下され、「仮放免」という不安定な立場での暮らしを強いられている。彼女のお父さんは懸命に一家の暮らしを支えているが、いつまた入管の収容所に入れられるかもわからないなかでの生活だ。

ムスメは、異国の困難のなかで、懸命に自分を信じて頑張っている。三年間、あきらめず、弱音を吐かず、頑張った。家に遊びに行くといつもひとりで勉強をしていた。塾に通えるような余裕があるわけでもない。多くの参考書や問題集を買える余裕があるわけでもない。それでも、ひとりで頑張り続けていた。

本当におめでとう。

★★★
つきましては、学費、学用品代などを捻出するため、彼女のおかあさんがオヤの販売を希望しています。

今月中に多くの費用が必要なため、お気に入りのものがあれば、お早めにご一報ください。

値段などの詳細は
<iframe src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fmika.takahashi.9693%2Fposts%2F1579952608685733&width=500" width="500" height="714" style="border:none;overflow:hidden" scrolling="no" frameborder="0" allowTransparency="true"></iframe>

一昨年末より、送料実費のほかに一件(一回の発送という意味)につき発送手数料300円を申し受けておりますことをご了承ください。

以前は、完全無償ボランティアでおこなっておりましたが、お問い合わせ、ご注文対応、お振込確認、発送作業にかかる手間を鑑みて、私自身も負担を軽減して長く続けていくためにも、恐縮ですが申し受けることにしました。お許しください。

お問い合わせ、振込先等の詳細につきましては、恐れ入りますが、メッセンジャー、またはmikairv★gmail.com(★を@に変えて)までご連絡ください。

発送までの流れをご説明いたしますと、
,幹?召良覆鮠綉にメールしてください
∈澹砲陵無、お振込先と品代+送料+手数料を合わせた金額をご返答します
お振込いただいたことを必ずご一報いただき、確認次第、発送いたします
い澗針擦里り恐れ入りますが、無事に届きましたらご一報いただければ幸いです

ご注文をお待ちしております。

※こちらの記事のものが3月10日現在の在庫です。ただしご注文いただいた順になりますので、必ずしもご希望にそえるとは限りません。

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バーセルの死から三日が経った。文字どおり一日中なにをしていても、気がつけば彼の死のことを考えている。悔いと罪悪感にさいなまれる。苦しくて苦しくて、どうしていいのかわからなくなる。でも、彼が生前に抱いていた苦しみに比べれば、こんなもの苦しみとも呼べないものだろう。彼の身に迫った危険を知ろうともせず、彼に孤独な闘いを強いた。彼の呼びかけに応えきれなかった。あのあと、何度だって彼を訪ねるチャンスがあったのに。彼との約束を果たすチャンスはあったのに。

バーセルが殺されたのは、カッドゥーラ難民キャンプ(ラマッラー、アルビーレ)とのこと。ここはエリアAなのでPAの協力、少なくとも黙認がなければイスラエル軍が立ち入ることはできない。バーセルは生前PAに対して占領に自ら手を貸すようなセキュリティコーディネーション(イ軍との「安全保障」上の連携)を批判し、また、セキュリティコーディネーションによって殺されたともいえる。イスラエル軍が「お尋ねもの」として捜索する以前は、PAによって刑務所に入れられていた。「テロを計画している」として。そして度重なる拷問がくわえられたとも報じられている。誰がバーセルを死に追いやったのか。直接手を下したイスラエル軍のほかにも、彼の死を望むものがいたことが見えはしないだろうか。

彼が殺される前の二時間、軍と「交戦」したとされることも含めて、彼のことを知る人間には、にわかには信じがたい話ばかりだ。2015年の秋以降多くの「一匹狼」が「ナイフを持って襲ってきた」とされて殺されているように。真相は闇のなかに葬られる。

もしも本当に軍の発表どおり彼が銃を手に取ったのなら、非暴力の抵抗を掲げ、ペンの力を信じ、歴史から学ぼうと懸命に努めていた青年を追い込んでいったものはなんだったのかということを問いたい。答えは吐き気がするほど明確だ。占領と占領に手を貸し自らの保身をはかる者たち。

拙著『それでもパレスチナに木を植える』は、当初書いていた文章を大幅に削ることで、なんとか一冊に収まった。バーセルと歩いたアルワラジャの一日も、バーセルの名前も削っていた。当初描いていたものを、彼の名前も含めて、ここに残しておきたいと思う。


★★★
エルサレムからベツレヘムに向かう道の途中にあるアルワラジャ村に向かう。アルワラジャはエルサレム郊外の入植地ギロに隣接しており、このギロのアネックスとして造られている入植地ハルギロは、村の土地の一部に造られている。これらの入植地自体グリーンラインよりもパレスチナ側に侵食して造られているもので完全な国際法違反である。アルワラジャよりも東にあるギロも、南東にあるハルギロも「それらの入植地を守るため」の分離壁によって、既成事実としてイスラエルが実効支配する大エルサレムに組み込まれようとしている。

2011年12月現在、アルワラジャ村の一部を分断するように分離壁が建設中である。そしてハルホマ入植地でも多くの住宅が建設されている。ほかの多くの入植地と同じで、その建設現場で働くのは、占領への反対などせず口を閉ざすことと引き換えに与えられる労働許可証を手にしたパレスチナ人労働者である。

村ではバーセルという青年が出迎えてくれた。薬剤師をしていて英語が堪能、エジプトのシッタオクトーバー大学を卒業したそうだ。パレスチナには大学がいくつかあるが、薬学部は多くない。西岸地区のエルサレムを挟んで南側に住む学生は、いくつもの検問所を通ることを要求され、ときには道路封鎖などもあり、ナーブルスのナジャーハ大学など北部の大学には通いにくい。したがって比較的余裕のある家庭の子どもたちは、隣のエジプトへ留学することを選ぶ。

これまで、アルワラジャ村からエルサレムへと至る街道に検問所こそあったものの東エルサレムとの距離も近くつながりは密接だった。ベツレヘムやベツレヘム郊外のベイトジャラなどの町も3~5キロ程の距離でしかなく、通勤や買い物など周辺の町や村が生活圏であった。ところが現在、村はぐるりと分離壁に囲まれ始めており、分離壁が完成すればほぼ四方を囲まれることになる。四方を壁に囲まれた村には高校や診療所もなく、より一層基本的な生活が脅かされようとしている。

バーセルが一軒の家に案内してくれた。目の前には、これから分離壁が建設されるために周囲は立ち退かされ更地になった土地が広がる。その建設予定線上に立って右前方(北東)に一軒の家がみえる。その一軒の家の先にはギロ入植地が広がる。この家は一軒だけ立ち退きに応じず、結果、分離壁の向こう側(入植地側)に取り残されることになってしまったという。

この家の当主はオマルさん(42歳)。妻と三人の子どもたちと暮らしている。家の周り三方にはこれからフェンスが張り巡らされ、ギロ入植地やその先にあるイスラエル領内には出られないようにされる。家の正面出口前にはこれから巨大なコンクリート製の分離壁が建てられる。壁とフェンスで四方を囲まれるオマルさん一家の唯一の出口となるべくトンネルが掘られていた。このトンネルによってのみ、オマルさん一家は村とつながっている。これから一家を襲う苦難を思うと暗澹たる気持ちになった。(以下は拙著をご参照ください)
★★★

いまのアルワラジャ、つまりバーセルが案内してくれたアルワラジャは、アルワラジャジャディード(新アルワラジャ)なのだそうだ。というのも、1948年のイスラエル建国によって停戦後のグリーンラインはかつてのアルワラジャの土地の多くをイスラエル側へと追いやり、その時点で村人は多くの土地を失ったそうだ。住民の多くは、当時は西岸はヨルダンの支配下に置かれたためヨルダンへと移って行ったと聞いた。そのうえエルサレムへの近さから多くの入植地が造られ、ますます村人たちは土地を失っていった。そして、住民も減り、縮小させられた村を今度は分離壁がぐるりと取り囲むことになった。バーセルが案内してくれたのは、そんなさなかだった。

バーセルが懸命に伝えてくれたこと、彼が確かに生きていたことを、ワタシはこれからも決して忘れない。彼の死に対する悔いと罪悪感は、一生消せない戒めとして刻みつけよう。

バーセル、どうかいまこのときだけは、安らかに。

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今後のトークなど

【東京・千歳烏山】

「パレスチナ・沖縄からあなたへ」
お話:高橋美香(写真家)

「パレスチナと沖縄、この二つの場から、高橋さんに映像とお話で伝えてもらい、参加者の皆さんとともに今を考えたいと思います」(チラシより)

日時:3月26日(日)
   午後二時から

場所:らくだ&TUBO
   世田谷区南烏山6-8-7楽多ビル2階
   京王線千歳烏山駅徒歩3分

参加費:800円

主催:今とこれからを考える一滴の会
   03-5313-1525
   hitosizukunokai★gmail.com(メールの際は★を@に変えて)

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【大阪】

『それでもパレスチナに木を植える』出版記念会

日時:4月1日(土) 16時から19時まで

場所:真宗大谷派速成寺(生野区勝山北4-8-7)
   JR桃谷駅より徒歩12分
   鶴橋中学校西隣

参加費:2500円(軽食付き)
※本は別途割引価格(1700円予定、定価2160円税込)にて販売します

連絡先:パレスチナの平和を考える会
palestine.forum★gmail.com(★を@に)


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●『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)
店頭にない場合は、書店でご注文いただければ幸いです。
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624411022

アマゾンからも購入できます。
http://amzn.asia/bUm0U7i



また、引き続き、下記の二冊の本のご注文もお待ちしております。

●『パレスチナ・そこにある日常』(未来社) 
版元の未來社のページ
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624410919

アマゾン
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●写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』(ビーナイス)
http://www.amazon.co.jp/ボクラ(Bokra)%E3%80%80明日、パレスチナで-ビーナイスのアートブックシリーズ-高橋-美香/dp/4905389275/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1421878540&sr=8-2&keywords=ボクラ%E3%80%80明日

版元ビーナイスのページ
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著者のサイン入りをご希望の方は、
mikairv★gmail.com(★を@に)までご一報ください。
ただし、この場合恐れ入りますが、本代と送料実費を頂戴します。

●写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』に収められた写真のカード、Tシャツ、トートバッグをこちらからお求めになれます。
ビタミンTeeのページ
http://www.vitamin-tee.jp/?mode=cate&cbid=985137&csid=1

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