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先日、雪渓を越え、山道を上り、必死に子供たちについて帰った話をしました。
その続きのお話です。

我々は、校長先生のご自宅にお世話になることになりました。村の若手の中では一目置かれる校長といえども、暮らしは周囲の家と変わりません。二部屋に家族10人ほどが暮らします。電気は、裸電球一つ分の電力を賄うため、川から水力発電の電線を引いてきているそうです。勿論、他には電化製品などはありません。他に手洗いと土間の台所がありました。煮炊きはかまどでおこないます。我々がチャイを飲むたびに、奥さんは炭に火を着けるところから始めていたのでしょう。大変な仕事です。
昼食をいただき、集まってきた近所の子供たちと遊び、疲れ果てて昼寝をし、夕方になりました。
夕方の放牧からそろそろ帰ってくる頃です。途中で落ち合って、放牧を見学させてもらおうと、山道を散策に出かけました。ガイドのつもりか、暇つぶしか、子供たちがあちこちの家から集結し、一行は膨れ上がりました。

山道を歩いていると、**ちゃんのお姉さんとか**ちゃんのお父さんとか、生徒の父兄にどんどん出会います。勿論、生徒本人たちも、山菜とり、水汲みなど仕事中の姿に出くわします。

散策すること1時間ほど、ようやく放牧帰りの2年生の生徒のお父さんと、この日学校を休んで放牧当番に当たっていた4年生の生徒に出会えました。山の上では、どこの集落も10家族前後が暮らす集落なので、当番制で各家の羊をまとめて放牧に連れて行くようでした。この日、4年生の彼の家の当番でしたが、お父さんは体が弱く床に臥せっていて、おそらくお兄ちゃん達はほかの仕事があったのでしょう。毎日学校に行けるとは限らないのが現実です。だからこそ、学校に行ける日はみんな大喜びです。

学校に行けなかったのに、こんな道端でたくさんの友達たちに思わず出会えたのが嬉しかったのか、もうすぐ家に帰れる喜びなのか、一仕事をちゃんと果たせた充実感なのか、ふっと彼が微笑みました。その穏やかな微笑みが忘れられません。