
ちょうど十年前の今ごろは、初めてパレスチナの地を踏み、日々たくさんのことを感じながら写真を撮って歩いていた日々だった。
たくさんの、話を聞かせてくれた人々、お茶を振る舞ってくれた人々、笑顔を向けてくれた人々…それらの出会いを、自分のふがいなさから十年も封印し続けたままだった。
ときどき、このブログで見てきたこと、聞いてきたことを衝動的に書きなぐったこともあったけど。
来月に出す本「パレスチナ・そこにある日常」(未来社)で、ようやくこの日々のことを無駄にせずに済むことになった。
心のなかに、ずっとずっとあの頃出会ったパレスチナの人々への申し訳なさが、重く沈殿し続けていた。
聞いたからには、知ったからには、撮ったからには、それを多くの人に伝えることが「責任」なのに、ふがいなく自分のなかに閉じ込め続けてきた十年間。
いつかまた、ガザのみんなに会えるかな。
いや、会えなきゃオカシイだろ。
ただ、そこがガザであるからというだけで、訪ねることを禁じられ、こうやって隔てられるなんてことがオカシイと、どうか世界のみんなに考えてほしい。
好きなときに、好きな場所へ行く…それだけの自由すらも与えられていない人たちがいることを。
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