カテゴリ: パレスチナの笑顔に出会いたい
生き抜くことのせつなさ

家族を見守るような眼差しの向こうに、
パレスチナが、人びとが、生き生きと立ち上がってくる。
生き抜くことのせつなさと苦難の果ての希望も。
という、これ以上ないほどに素敵な一文をいただいた。
この文をみつめていると、じーんとくる。
パレスチナの人々を現わすのに、これほどピッタリの言葉もないと思う。
そう「生き抜くことのせつなさ」。
「死」はもちろん悲しくて、辛いことだ。
でも、パレスチナでは、大切な故郷を失って、大切な人を失って、ありとあらゆる苦難を押しつけられて、それでも「生き抜く」こと、これもまた辛いことだ。
それでも、その人生は、辛いことだけじゃなくて、喜びも笑いもある。
そういう人生を、たくさん世界中で、カメラを片手にみつめてきた長倉さんが紡ぎ出す「生き抜くことの
せつなさ」という言葉。
そのせつなさに惹かれて、ワタシはパレスチナを撮り続けているのかもしれない。
「パレスチナ・そこにある日常」

なんと、ご本人の許可済みで、チラシにはこの本の帯文を書いてくださった、尊敬する長倉洋海さんの帯文が掲載されています。
いい本に仕上げるために、最後の最後まで、全力を尽くしています。
いまは初校とにらめっこ。
早速ブログ仲間の皆様からは「予約するよ!」というあたたかい励ましのお言葉をいただき、本当にありがたいです。
いまも撃たれた傷の痛みと闘っているアシュラフ、ビリンで苦しめられている多くの友達、パレスチナ中で懸命に生きているみんな、そしてガザで過酷な日常と闘っている人たちの顔を思い浮かべながら、彼らから預けられた言葉を、ひとりでも多くの人に伝えられるといいなと思います。
みんな、本当にありがとう。
※皆様のお近くに、このチラシを置いて下さるところがあれば、データをお送りしますので、宜しくお願いいたします。
日本全国、お近くの書店で予約、取り寄せが可能です。
お近くに書店がない方は…
未来社(電話:03-3814-5521)ホームページhttp://www.miraisha.co.jp/
アマゾン
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%83p%83%8C%83X%83%60%83i%81E%82%BB%82%B1%82%C9%82%A0%82%E9%93%FA%8F%ED&x=10&y=21
紀伊国屋書店ブックウェブ
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4624410912.html
からも予約、購入可能。
「パレスチナ・そこにある日常」予約受付中!

それは大判でずっしりと重く、この重みこそが本を出すということなのだと、ひとり妙に肩に力が入る。
仮ゲラですべてを整えたつもりでも、まだ文中気になるところが出てくる。
どれだけ直しても、どれだけ見直しても、きっと「これで満足!」ということはないのだろう。
未熟でも、つたなくても、それでもこの一歩を踏み出さなければ。
その本には「パレスチナ・そこにある日常」と名付けた。
十代のころから憧れ、目標とし続けている「ボス」こと長倉洋海さんが、本の帯文を書いてくださった。
お忙しいなかゲラを読んでくださり「内容のある本だから評判を呼んで売れるといいね」と。
この本は現在、書店にて予約受付中。
「パレスチナ・そこにある日常」未来社を予約したい…とお申し込みいただけば、どんな地域のどんな本屋さんでも基本的にはお買い求めいただける。
ワタシは、町の小さな本屋さんを個人的には心から応援しているので、身近な行きつけの町の本屋さんで予約してお求めいただければ、幸いである。
サイン(ワタシがサインかよ!と笑える)とか、おまけのカ―ド付きがいい方は、ワタシに直接お申し込みください。ワタシから記念カードをつけてお送りします。
また近くに本屋がない…という方は、ネットのアマゾンでも予約、購入可能。
※現在はまだご予約を受ける準備がアマゾンでは整っておりません
未来社(電話:03-3814-5521)ホームページhttp://www.miraisha.co.jp/ からも予約、購入可能。
財政難で買えないって方は、図書館へのリクエストで是非お手にとってください。
ひとりでも多くの方々に、出会った人々の笑顔を、声を、届けられるといいな。
応援、宜しくお願いします。
十年

ちょうど十年前の今ごろは、初めてパレスチナの地を踏み、日々たくさんのことを感じながら写真を撮って歩いていた日々だった。
たくさんの、話を聞かせてくれた人々、お茶を振る舞ってくれた人々、笑顔を向けてくれた人々…それらの出会いを、自分のふがいなさから十年も封印し続けたままだった。
ときどき、このブログで見てきたこと、聞いてきたことを衝動的に書きなぐったこともあったけど。
来月に出す本「パレスチナ・そこにある日常」(未来社)で、ようやくこの日々のことを無駄にせずに済むことになった。
心のなかに、ずっとずっとあの頃出会ったパレスチナの人々への申し訳なさが、重く沈殿し続けていた。
聞いたからには、知ったからには、撮ったからには、それを多くの人に伝えることが「責任」なのに、ふがいなく自分のなかに閉じ込め続けてきた十年間。
いつかまた、ガザのみんなに会えるかな。
いや、会えなきゃオカシイだろ。
ただ、そこがガザであるからというだけで、訪ねることを禁じられ、こうやって隔てられるなんてことがオカシイと、どうか世界のみんなに考えてほしい。
好きなときに、好きな場所へ行く…それだけの自由すらも与えられていない人たちがいることを。