世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著)『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

カテゴリ: エジプト 2009

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今日のタイトル、いま一番自分がやりたいこと。

何も考えずに、アタマを空っぽにして、ただ気の向くままにカイロを歩いて、

ただ気が向くままに写真を撮りたい。

カイロって、どうしてこうも飽きないんだろう。

早く、今年も里帰りがしたいなあ。

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ときどき、無性にエジプトに帰りたくて仕方がなくなる。

今日もそんな心のスイッチが押されてしまった日。

一番最後の写真は、気がつけば、もう十年来の親友、マハムード。

アイツとカイロでどうでもいい、バカバカしい、ダラダラした時間を過ごしたくなった。

アイツも出会ったころはまだ十代の美少年だった。

痩せてたし、髪もふさふさだったし。

「おたがいさまだろ」とヤツの声が聞こえてきそう。

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ヤバイ、いきなり完全にホームシック。

故郷に帰って、この笑顔のシャワーを浴びまくりたい。

好きな写真を、本能のままに撮りまくりたい。

何も考えずに、エジプトに沈没したい。

ほとぼりが冷めたら、また現実に帰って来るからさ…。

これって現実逃避なのかな。

エジプトへの思いって…理屈じゃないんだよなあ。

帰りたい~!

この冬のパレスチナ行きの目的のひとつに「ガザに入れるかもしれない」ガザ・フリーダムマーチへの参加があった。半年経って、ようやく振り返る気持ちになれたので、このときのことを書こうかな。

あまり詳細を書き連ねると、文句と不満しか出てこないので、なかなか書き方が難しい。このマーチの参加への直後は、あまりに苦々しい気持ちで、しばらくこの日々の写真を見るのも嫌だった。参加者、ひとりひとりの善意や熱意までをも疑うものではないけれど、それが「団体」とか「組織」になったときの運動の方向性の履き違えには、ほとほと嫌気がさした。世界中から集まった千数百人もの志が何ひとつ活かされることもなく、カイロで無駄になっている様子は、見るに耐えないものだった。

本当に「ガザの人のことを真剣に考えていた人」は、その中に、どれほどいたのだろう?少なくとも、カイロで合流した日本人の参加者からは、ほとんどその姿勢が見えなかった。

そんななかで、初日、高熱のなかを必死でエルサレムからカイロへ戻ったワタシに休む暇もなく、日本人の団体の通訳のような、道案内のような微妙な役回りを引き受けることになってしまい、求められてカイロ内のプレスまわりをすることになった。マーチ実行委員会のプレスリリースを手にして、そのマーチを取材して記事にしてもらおうということになった。

エジプトは、サダト大統領時代の「開放政策」によって、アメリカの援助漬け国家となった。それまでイスラエルと何度も戦火を交えたエジプトだが、それ以降アラブ中の総スカンをくらいながらも、実利を取りイスラエルと和平を結んだ。そして巨額の財政支援がアメリカより降り注いだ。

その後を継ぐムバラク政権。当然イスラエルのガザへの封鎖に表立った異を唱えることもなく、エジプトも背後のアメリカの意向を気にして、ガザの封鎖に一役買っている。

政府系のプレスは「申し訳ないが記事には出来ない」との返事。何か所もまわったが、すべての社で断られた。「ひとりの人間としては、ガザの境遇に胸を痛めています。しかし、この会社で記者をやっている以上、政府の意向には逆らえない」と漏らす記者も。上記の事情を考えれば無理もない。そして、非政府系といわれる某紙の事務所を訪ねた。

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その某紙の主幹とスタッフたち。熱心に話を聞いてくれ、「必ず記事にするよ」と。そして「ガザの兄弟たちのために力を合わせて頑張ろう!」と誓い合った。

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その某紙のスタッフカメラマン氏。社屋の庭でみんなで記念撮影をした。

成果のほとんどなかったプレスまわり。エジプトを半分祖国とも思うほどに愛するワタシには、イスラエルのガザ封鎖に力を貸すエジプトの役割には地団駄を踏みたくなる。そして、責められるべきは政府であるのに、まるでエジプト人全体が悪いかのように、エジプトの悪口をマーチの参加者から言われることに、段々我慢がならなくなってくる。

夕方、ナイル川に昨年のガザ侵攻で亡くなった人の数だけキャンドルを灯して川に浮かべようと事務局より呼びかけがあった。

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街角でエビをうるおじさん。エジプトの庶民だって、必死に生きている。

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夕暮れのナイル川

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川で遊んでいるカイロっこ

やっぱりワタシは、エジプトを愛している。

今日のタイトル、なんじゃそりゃあ?だろうな。ジョーさん以外は…。

お友達のジョーさんが発見したエジプト料理屋さん「ウチムラ」さんに行ってきた。ジョーさんとは1996年に短期のエジプトへの語学留学でご一緒して以来の友達。気がつけば、その付き合いも13年にもなる。今日は朝から所用をいくつもこなし、肉体的にも精神的にもハードだったので、この「ウチムラ」さんのホッと一息つける具合は最高だった。

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お店の外観。東北沢が最寄駅。井の頭通りから少し入ったところ。

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シシカバブ300円!美味すぎる。この柔らかさ、この味付け!!!

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肉と野菜のトマト煮込み、ご飯付きで600円!ああ、これぞエジプトのおふくろの味。懐かしさに感涙。

ウチムラさんは、気取らず飾らないお姉さまがひとりで切り盛りなさっている食堂。カレーもあり、鶏のから揚げ(スパイシー)弁当もある。テイクアウトもOK!たまたま隣の席に座っていらっしゃったのは、お姉さんいわくエジプト関係の大学の先生。そんな濃い空気と、地元の人々の手軽なキッチン的な空気が絶妙にブレンドされて漂っている。お姉さんのご主人は、エジプト人とのことで、このおふくろの味も納得!!!まさに、気取らない家庭料理の数々。日本でこんなに美味いエジご飯が食べられるなんて思わなかった。シンプルで懐かしい味としか言いようがない。

お店に他のお客さんがいなくなったところで、少し三人で話し込んだ。それぞれ、人生の歩みも、カタチも違っても、共通するのは「エジプトへの思い」…だからこそ、話していて心地よくて、共感できるのだろう。

そんな「ウチムラ」のお姉さんに捧げるエジプト写真。いつかホントにお店に飾ってもらおう!
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ヒヤミーヤのテント職人。この店行きつけ

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下町のパン屋さん

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これも別のパン屋さん

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こういうオヤジこそがイスラミックカイロの世界遺産

デリショップうちむら(エジプト料理専門店)
世田谷区北沢3-2-11
11:00~20:30(日曜休み)
03-3468-2715

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