
西岸地区では、ヘブロンで「ジャーナリストを装った『襲撃者』によってイスラエル軍兵士が刺され軽傷、その場で襲撃者は射殺」とのニュースが入り、そのあとナーブルス近郊、イタマル、ヤヌン、エロンモレーといった入植地に囲まれ、その入植者用道路と村の出口が接しているため、頻繁に抗議と弾圧、入植者による暴力といったことが起きているベイトフリクで抗議に参加した19歳の青年が射殺された。
「襲撃者」の家は破壊され、「襲撃者」と見なされればそれだけで射殺される。東エルサレムでは、各地域の道路が遮断され、40歳以下の旧市街に職場や住居のないアラブ系住民は、アルアクサ-どころか旧市街に近づくことも許されず、知人は「たった三キロの道のりの通勤に一時間半かかった」と。挙げればキリがないほどの人権無視が「保安上の必要性」からなされている。
辛いニュースが続くなかで、毎日のように、パレスチナの「家族」のことや友達のことを考えている。ふたつの居候先、ビリンの家族のこと、ジェニン難民キャンプの家族のことは特によく考える。今日ご紹介する写真は、ジェニンの居候先の末っ子エリヤ。初めて出会ったとき8歳だった彼女も、いまではもう12歳。
彼女が物心ついたときには、父親のイマードは拷問を受けた影響で、もうほぼ寝たきりで、彼女には元気だった父親の記憶はない。周囲がどれだけ叱っても、寝たきりの父親に対するぞんざいな態度は父親が亡くなるまで続いた。幼かったエリヤの心のうちは分からない。その父親に対する態度をみていると、これもまた深い「心の傷」の表れだということを痛感させられた。
そして、一緒に暮らす、少し歳の離れたお兄ちゃんたちが、夜中に侵攻してきたイスラエル軍兵士に連行され、自宅の窓や玄関を実弾で撃たれ…という経験からか、彼女は夜尿症が治らない。
たくさんの心の傷を抱えて、この難民キャンプの「壊れやすい日常」それは一見穏やかな日常でも薄氷の上を歩くようなものだと常々この難民キャンプでは感じる…を過ごしている。この日は、久しぶりに雨が降り出して、水が不足しがちなパレスチナでは「恵みの雨」と喜ばれるが、エリヤも外に出て雨に打たれながら嬉しそうにはしゃいでいた。
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下記の通り、写真展「ボクラ・明日、パレスチナで」とスライドトーク「パレスチナに生きる人々」を開催することになりました。
いま、パレスチナでは、非常にひどい状況が続いています。いや、いまに始まったわけではないのですが。「目に見えやすく」ひどい状況が続いていると言った方が正確かもしれません。
パレスチナで生きる人々の置かれた状況、マスコミの報道からは伝わってこない現在を生きる人々の状況をお話しして、海辺のカフェで集いながら、私たちに何ができるのか、集う皆さんと考える時間が持てればいいなと思います。
写真展「ボクラ・明日、パレスチナで」
10月22日(木)~24日(土)お店の開店時間と同じ
入場料は必要ありませんが、必ず飲食オーダーをお願いいたします
スライドトーク「パレスチナに生きる人々」
24日(土)17時半から
投げ銭制(いくらでも結構ですので、お気持ちを頂戴します)
また、24日(土)16時半から、スライドトークの前には、なんとRabi Sariライブ!
応援のため、ご出演を快諾してくださいました。
アラブの音色に酔いしれる夕べを
こちらも投げ銭制
Rabi Sari メンバー紹介
常味裕司(ウード)
日本では数少ないウード演奏家。はじめスーダンのウード奏者、89年よりチュニジアで、アラブ世界を代表するウード奏者 故アリ・スリティ氏に師事、本格的にアラブ音楽を学ぶ。日本においてはアラブ・トルコ古典音楽を中心にソロ活動およびアラブ音楽アンサンブル Farhaや Arabindiaなどを主宰。
和田 啓(打楽器・作曲)
幼少の頃から学んだ江戸里神楽をもとに独自の音世界を表現をするアジア系ハンドドラム奏者。特にアラブ古典音楽において重要な位置を占める打楽器レク(アラビックタンバリン)は、エジプト・カイロで、ハニー・ベダール氏に師事。常味裕司とともにアラブ音楽アンサンブル「Farha」をはじめ様々な音楽シーンをサポートしている。また、作曲家として数多くの楽曲を舞台、舞踊、映画などに幅広く提供している。
松本 泰子(ヴォーカル・作曲)
幼少の頃より教会に通い聖歌に親しみ、ピアノのレッスンも受ける。’86年UCCジャズヴォーカル新人コンテスト特別賞受賞。90年を境に様々な民族音楽と出会い、ジャンルにとらわれず、歌うようになる。そして自らの作詞作曲によるオリジナル等も手掛けている。様々なシーン(コンサート、演劇やダンス公)においてボイスパフォーマンスを行い好評を得る。
※ライブ、スライドトークともに参加費は投げ銭制ですが、必ず飲食オーダーをお願いいたします
場所:鎌倉 由比ガ浜海岸 Daisy's Cafe
鎌倉市長谷2-8-11 江ノ電長谷駅より徒歩3分 国道134号線沿い
0467-23-9966
皆さまのお越しをお待ちしております



