世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著)『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

カテゴリ: パレスチナ 2014

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Eid Mubarak!現地は犠牲祭を迎えた。エジプト、パレスチナ、アフガニスタンの友人から「おめでとう」の挨拶をもらう。

もう四年も前のことになるが、2014年に14年ぶりに現地で犠牲祭の日々を迎えた。ジェニン難民キャンプや、エルサレムの友人宅やあちこちの家から「犠牲祭はうちで過ごしな」とお誘いをいただいていたが、一番強靭に「イード(祭り)の日くらいうちにいなさい」というママの言葉を振り切れなかったので、犠牲祭はビリン村で過ごすことになった。

子どもたちは、新しい服を買ってもらい、おもちゃを買ってもらい、ごちそうが食べられることにはしゃぎまわっている。大人たちは、短い祝日のあいだにどう効率よく親戚へのあいさつ回りをこなしていくか、頭を悩ませている。

散髪を済ませ、きれいな服に身を包み、親戚へあいさつに行く。子どもたちにはイーディーヤというお年玉のようなお小遣いや小さな子にはお菓子が配られる。ワタシもすっかり増えた「甥や姪」に配るため、服を買ってあげるため、けっこうなお金を使ってしまった。

訪問した家では、この日のために用意されたクッキーやナッツがコーヒーとともにふるまわれる。これを欠かしてはならないと、イードの前には菓子屋に行列ができる。お菓子作りが得意なひとなら自分で焼く。

肉屋では、小屋につながれた羊を選び、それを購入した人が見守るなか、肉屋さんが羊を屠る。頸動脈を切り、血をできるだけ出し切った後、足からつるしてナイフで皮をはいでいく。そのあとは部位ごとに切り分けていく。余裕のある人は、自分の家族が食べる部分をのぞいて、親戚、近所、また地域の自治会のようなものやモスクを通じて恵まれない人に肉を配る。みんながみんな肉を買えるわけではないので、こうやって配られたお肉が「年に一度か二度のごちそう」という家庭もある。

ビリン村にも何軒か肉屋がある。必ずしもショーケースに肉を入れた店舗として構えているわけではなく、要望があればその場で屠って切り分けるという肉屋もある。マハムードの肉屋もそんな一軒で、大忙しの叔父を手伝うために二ダールが手伝っていたのを撮影に行ったのがこの写真。頸動脈が切れた血まみれの羊の写真もたくさんあるが、ここではやめておきましょうか。

このビリン村が舞台の、分離壁との闘いを描いた映画『壊された5つのカメラ』のなかで、逮捕、拘束されて、軟禁されて、何度も撃たれて怪我を負って、それでも毎週のように分離壁反対デモにカメラを片手に向かおうとする監督のイマードに向かって、奥さんのソライヤが「今日は行かないで、イードなのに」という場面がある。このひとことが、ものすごく印象に残っている。

どんなにおめでたい、お祝いの日でも、そこに抑圧と占領があり、それに抗うために命を懸けて出向く村人の姿。そして、逆に、どんなにひどい抑圧や占領の日常があろうとも、人びとはイードを祝い、日常を続けていく姿。そのどちらもが、パレスチナの人々の姿。

なにはともあれ、ムスリムの友みんなが心穏やかなイードを過ごせますように。

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8月29日、30日に川崎市とどろきアリーナで予定されている「軍事見本市」開催に反対します。

オリンピック開催に向けて「安全対策」の名のもとに、パレスチナの人々を監視し、人権を侵害し、抑圧、暴力をともない、傷つけ、殺しながら開発されている「安全保障関連の品々」を出品する見本市。

29日には、開催される場合は、会場となるとどろきアリーナ入り口前レンガ広場において11時半より「イスラエル軍事見本市をやめろ!大抗議行動」(主催:川崎でのイスラエル軍事エキスポに反対する会)が予定されています。

関連記事
神奈川新聞
http://www.kanaloco.jp/article/354048

東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201808/CK2018081702000164.html



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さいたま市大古里公民館で開催される「第30回平和のための三室戦争展」にてパレスチナのお話をします。
8月26日(日)14時半からスライドトーク(約70分間)

☆交通機関
路線バス (浦31系統)JR京浜東北線北浦和駅東口からさいたま市立病院行き「北宿」下車徒歩5分(東武バス)
JR京浜東北線浦和駅西口から市立病院行き「北宿」下車徒歩5分(東武バス)
(浦和08系統)JR京浜東北線浦和駅西口から南台行「三室」下車徒歩5分(国際興業バス)

☆所在地
住   所 〒336-0911 さいたま市緑区三室2614-2
電話番号 048-810-4155
FAX 番号 048-810-4156
駐車場 有り・15台(但し公民館施設利用者が多い場合は満車になり駐車できないことがあります)


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『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)
店頭にない場合は、書店でご注文いただければ幸いです。
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624411022

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また、引き続き、下記の二冊の本のご注文もお待ちしております。

『パレスチナ・そこにある日常』(未来社) 重版が決定しました。
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写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』(ビーナイス)
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三年前や四年前の今日、なにをしていたんだろうな?とふと考えた。

便利なことに、撮影した写真をたどればすぐにわかる。四年前は難民キャンプで病に臥せっていたのか、それともあまりに「単調な日常」に「埋没していた」のか、ビリンのオリーブ収穫祭とジェニンの難民キャンプで食べたご飯のあいだの数日間の写真がなく、それがちょうど四年前の今日だった。

三年前は?とみてみると、ちょうどカファルマーリクでのオリーブ摘みと撮影の日々だった。この日々のことは、残念ながら拙著『それでもパレスチナに木を植える』には入れられなかった。書いた原稿はまるまるお蔵入りした。この日々のことを端的に言えば、水源、水脈があるこのあたりが「エリアC」としてイスラエルの実効支配に組み込まれ、入植地や軍事基地に囲まれ、オリーブの収穫すらも邪魔されたりしながら、日々、日常的な暴力にさらされたなかでの日常であるということが、村の人びとの話からわかった。

とはいえ、収穫できるオリーブの木があり、一家そろって汗を流す喜びの日々があることもまた事実だった。ビリンだけでなく、ここでもオリーブ収穫作業を体験して、その人々の喜びを身近に感じることができたことは、その前年や、このあとのジェニン難民キャンプの居候先の苦難(たっぷり拙著に記したのでそちらをご一読ください)との対比を際立たせた。

そんな三年前の今日の写真。

【写真の簡単なコメント】
・実をつける木がある、木を植える土地があるということは、本当に幸せなことだ。
・たいていふたつかみっつの村にひとつは搾油所がある。この季節は深夜もフル稼働。労働者は近隣の村人。深夜のシフトもある。
・オリーブの塩漬け。レモンやニンニクやトウガラシなどを一緒に漬ける(家庭によって好みはまちまち)

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旅費や取材費、またオリーブの木を植えるための資金集めのために、プリントセールをおこなっております。

ポストカードセット(三枚組)600円+送料100円

そのほか、2Lプリント紙パネル入り(限定36セット)や、拙著『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』と写真集『ボクラ・明日、パレスチナで』に収められた写真のプリントも。そのほかの写真(ブログの記事のものも何月何日の写真とご指定いただければ可能です)も、可能な限り、ご希望に応じます。

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プリントのご注文をいただき、該当の写真を探すために久しぶりに開いたフォルダー。写真を一枚眺めるだけで、そのときの情景、空気感、音などが瞬時によみがえってくるから不思議だ。写真をみるまで何年もすっかり忘れていた光景なのに。

なにごともなければ、エルサレム旧市街は本当に美しい街なんだろうと思う。でも、美しさよりも、賑わいや喧騒よりも、「占領の傷跡」が目について仕方がないワタシにとっては、いるだけで街やそこで生きる人びとのヒリヒリ感ばかりが感じられ、呼吸をするのもしんどいような思いをするときがある。

この時期は、金曜日になるたびに旧市街の城壁にある門のすべてで検問が敷かれ、18歳から50歳の旧市街非居住者と旧市街内で働いていることが証明できないひとは立入りが禁止され、ただアルアクサ-にお祈りに行きたいだけの人びとがそれを阻まれ、その一方でユダヤ系のイスラエル人やこの地に縁もゆかりもない我々外国人は自由に旧市街に立ち入れるという、なんとも言えないひどい状況が頻繁に作り出されていた。

イスラエルという国の「枠組み」のなかに組み込まれ、二級市民として扱われながら、権利は主張するな、義務は果たせという扱いを受ける東エルサレムの住民を含めたアラブ系住民。文字どおり、占領者のシステムのなかで、占領者と日々接してうまく立ち回らなければ、生きていけないこの社会のヒリヒリ感に、たまらなくなるときがある。

そんな東エルサレムで生きる友とその家族からは、いろんなことを教えられる。みんな、元気かな?この日の写真はすべて友達のお母さんと一緒に旧市街を歩き回って撮った写真。なんでもない、街角の光景。

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なにかと辛いニュースが多いパレスチナから、ときどきとびきり明るい嬉しいニュースが届くことがある。

今日は、ジェニン難民キャンプの「弟」カマールに三人目の子どもが誕生したと、カマールの母親マハから写真が送られてきた。

ところで、パレスチナでは、ビックリするほど出産後の退院が早い。あるとき、病院の前で若いカップルが小さな赤ちゃんを抱いて歩いてきたので「おめでとう!かわいいね」と声をかけると、そのまま世間話がはじまった。「いつ生まれたの?」と聞くと「昨日」との答え。「え~、もう退院できるの?」と聞くと「え~、そんなの全然めずらしくないよ」と返ってくる。

思えば、ビリンの「実家」でも、生まれて間もない小さな真っ赤な顔をしたシワシワの赤ちゃんを連れて帰ってきていたな。

マハから送られてきた赤ちゃんの写真も、いかにも「生まれたて」という感じ。

その赤ちゃんのお兄ちゃんでもある、この写真の、イマードも数えてみればもう四歳になる。この子がゼロ歳から一歳にかけて、ワタシは「家族の一員」として、よく抱っこしてこの子の面倒をみたものだった。

イスラエル軍に「逮捕」拉致され、拷問に遭い、体調を崩して亡くなっていった祖父イマードの名を受け継いだ。カマールに次に誕生した子どもには、2014年3月にイスラエル軍との戦闘で射殺された幼なじみハムザの名がつけられた。イマードの名も、ハムザの名も、その名を呼ぶとき、ときどきどちらもワタシにとっては、悲しみや胸の痛みがともなう。でも、それ以上に、その名をつけたカマールの「忘れたくない。忘れるものか」という意志を感じる。

そして、新たに誕生した三男はイヤースと名付けられたようだ。イヤースもワタシが知らない故人の名前を受け継いでいるのだろうか?それとも、純粋に名付けたい「好きな」名前を、三人目にしてようやく名づけることができたのだろうか?

拙著『それでもパレスチナに木を植える』に、このカマールたち難民キャンプの若者の人生を「絶望とわずかな希望のあいだで振り子のように揺られる人生」と描いた。

この子たちには、希望が少しでも多いように、その人生に幸多かれと願う。それこそが、ここで命をつないでいく、この子たちの親や祖父母の希望でもあるから。

それこそが、道半ばで斃れていった故人たちが、次世代に託した希望だっただろうから。

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「大抵のことは、神様に与えられた試練だと思って、どうふるまうべきか考えるけれど、アルアクサ-を奪われたり、分割されたりすることだけは絶対に許せない。それに対してだけは、命を懸けて闘うよ」と、普段「政治的な」ことからは距離を置いている友人が語ったこともある。

昨夜、こんな友の言葉を紹介した。エルサレム在住の友人の言葉だ。

友人は長男としての責任を重く重く受け止めている。ましてや安定した経営状態にあった美容院を他人に売ってまで母親が工面してくれたお金でエジプトでの留学生活に送り出された大学時代の彼。夢をかなえて薬剤師となって働くいま、責任は重く彼にのしかかる。

「政治的な」事柄とは、表立ってあまり深くかかわらないようにしている。一度も会ったことのない叔父は25年間イスラエルの刑務所に収監され、数年前に「釈放」されたが故郷であるエルサレムには戻ることを許されず、ガザ地区に送られた。弟は「武装組織とのかかわり」を疑われ数年間収監された。

「俺までが無責任に好きなことをやってしまうと、家族が崩壊する」と友人は話した。「俺だって本当は好きなように自分勝手に生きてみたいけどさ」。

そんな友人の冒頭の言葉なのである。とても重い言葉だと思う。

三年前の話ばかりになってしまうが、あのころもエルサレム旧市街と東エルサレムは頻繁に封鎖され、検問が敷かれ、移動の自由は妨げられ、アルアクサ-への立入りは制限され、その一方で警察に守られた入植者のグループは「神殿の丘」に立入り…ということがつづいていた。

「せっかくミカが来たからドライブにでも行こう」と友人は妹二人も乗せて、四人でドライブに出かけた。「夜景を観に行こう」と。幼い妹たちは大喜び。

しかし、すぐに幹線道路の反対側の車線で検問がおこなわれている様子が目に入った。友人は妹たちに「シートベルトをしっかり締めて、あまり大きな声で喋ったりしないように。とにかく目立たずおとなしくしているように」と注意をした。

この日、入植地近郊のシルワド村で入植者に四歳の少女が意図的にひき殺されるという事件が起きたばかりだった。後部座席に座る友人の妹は同い年の四歳だ。

エルサレム居住者である彼らは、いつでもある程度基本的には好きな場所に行ける。それはガザ地区や西岸地区に押し込められたパレスチナ人たちと一番大きく異なる点だ。この日のように西エルサレムにドライブに行く自由もある。

とはいえ、「アラブ系住民」「パレスチナ人」というだけで襲われ、暴行され、殺されることがあるのも事実だ。実際に「衝突」がエスカレートすると、そんな事件も頻繁に起きる。ひとこと付け加えれば、「アラブ系」「パレスチナ人」と間違えられたアラブオリジンのイエメン系、モロッコ系、イラク系などの「ユダヤ人」が襲われたり、殺されたりすることも起きる。ワタシたち人間とはなんて愚かなのだろう。

幹線道路から西エルサレムに入り、夜景を眺めていても、はしゃぐ妹たちの表情をよそに、友人はどこか緊張した険しい顔をしていた。

西エルサレムから彼らの家がある東エルサレムへと戻り、幹線道路をはずれると「さあ、もうシートベルトを外してもいいぞ」と友人は言い、険しかった表情が緩んだ。

たった数キロ先へ行くというだけでも、「なにが起きるか分からない」という緊張を強いられるのだなと、友人の表情から知った。そんな思いをさせてまで、こんな日にワタシのために申し訳なかったなとも。でも占領されたエルサレムで生きるというのは、こういうことなのだと少しだけ肌で感じた。

この友人一家をとおして、ワタシはそれまで以上に東エルサレムで生きるパレスチナ人の置かれた現状を知ることになる。

この灯りの下には多くのひとの営みがある。「ナニジン」が灯すあかりの色も同じなのに、なんでこんなことになっちゃうんだろうなと、夜景を眺めながら悲しくなったことも、いま突然思い出す。

「命よりも尊厳が大事」「命を懸けてでも守らなければならないものがある」と彼らは言う。パレスチナのみんなに𠮟られれてしまうだろうけど、それでも、もう誰も死なないでほしい。生き抜いてほしいと思ってしまう。でもこの言葉は、彼らの前では口に出せないで飲み込んでしまうことばかりだが。

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