世界の笑顔に出会いたい

写真家・高橋美香のブログ。 公園にいたノラ猫のシロと暮らす。 カメラを片手に世界を歩き、人びとの「いとなみ」を撮影。 著作に『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(未來社)『パレスチナのちいさないとなみ』(共著)『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(かもがわ出版) 写真集に『Bokra 明日、パレスチナで』(ビーナイス)

タグ:パレスチナ

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12月刊行(出来は11月末予定)の新刊写真絵本『シロくんとパレスチナの猫』(かもがわ出版)の書店でのご予約受付が始まっております。

この写真絵本は、かつて公園のノラ猫だったうちのシロくんとの出会い、うちに迎えるまでのこと、迎えてからひと月後にパレスチナに行かなければならなかったことから始まり、シロくんが特別な望遠鏡でパレスチナにいるわたしと訪ねた先の人々、その周囲で暮らす猫たちのことをのぞいて、それを語るという物語にしています。

挿画は、私自身が大ファンでもある版画家の坂本千明さんにお願いしました。坂本さんの描かれ、彫られた作品が、写真では表現できない世界をあらわし、描きだしてくださっています。本当にありがとうございます。

前作『パレスチナで生きるママとマハ』(もっといえば、以前の『それでもパレスチナに木を植える』から続く物語)のマハの一家が、ジェニン難民キャンプで、どのような苦しみと、そのなかにもある喜びの日々のなかに身を置いて生きているのか、必ずしも前作を読まなくても「一冊で完結している」つくりではありますが、ずっとずっと「続いていること」を、ずっとずっと追い続けています。

今回は2023年にアブーアリーが殺されて、その秋「10/7」がやって来て、三、四日に一度の頻度で夜通し続く攻撃と破壊の日々を経て、その翌年、包囲されて攻撃され続けていたジェニン難民キャンプの日々のこと、そのなかで生き抜いていた人びとのこと、隣家に爆撃があった夜のこと、攻撃が激化して身のまわりのものをかき集めてマハとエリヤ(次女)と一緒に避難せざるを得なかったこと、その後の転々とするしかなかった流浪の避難生活までを描きました。そして、そんな日々で出会った猫たちのことも。

一家の現状も、自分が言いたいことも、あとがきを含めた本のなかに懸命に込めたつもりなので、ここではこれ以上書きません。ぜひ、本を読んでいただけたらと思います。そして「ナクバ」は終わっていない、ずっと続いていることを、考えてもらえたらと願います。

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下記の書店で、店頭とオンラインで、この本の予約を受け付けてくださっています。特製ポストカード付、サイン入り本です。下記の書店以外にも、11/13から安田菜津紀さん、佐藤慧さんとの写真展「パレスチナと猫」が始まる大阪のMoMo Booksでも予約受付中です。
(11月6日現在、こちらで把握している限り)

東京・キャッツミャウブックス
仙台・book cafe 火星の庭
松山・erimaki
京都・絵本のこたち
(以下、順にお店の該当ページのリンクを貼ってあります)

【直筆サイン入り・特典ポストカード付き】シロくんとパレスチナの猫 | Cat's Meow B... (stores.jp)

【予約受付中】シロくんとパレスチナの猫 サイン&特製ポストカード付き | book cafe ... (stores.jp)

【予約受付中】サイン&ポストカード付『シロくんとパレスチナの猫』 | erimaki

シロくんとパレスチナの猫 サイン本 | 絵本のこたち (thebase.in)



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【書店のみなさまへ】
『シロくんとパレスチナの猫』特製ポストカード付、直筆サイン入り本のご注文を下記のかもがわ出版「お問い合わせフォーム」より、11/17(月)まで承っております。
・件名に「シロくんサイン本」
・お問い合わせ内容に「シロくんサイン本希望」
とお書きください。折り返しメールにて詳細をお伝えいたします。

また『シロくんとパレスチナの猫』刊行記念写真パネル展を開催してくださるお店からのご希望も募っております。写真パネルはA3サイズ10枚で1セットの予定です。こちらも、下記の問い合わせフォームよりお願いいたします。

いずれも、販促にご活用いただければ幸いです。

かもがわ出版|お問い合わせ (kamogawa.co.jp)

個人のみなさまへ】
サイン入り本のご購入は、下記からも可能です。
かもがわ出版|シロくんとパレスチナの猫 (kamogawa.co.jp)

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この本が、ひとりでも多くの方のもとに届きますように。



★トークのお知らせ★

12/6(土) 13時半からNHK学園くにたちオープンスクールにて講座「パレスチナのちいさないとなみ」開講予定です。

新刊『シロくんとパレスチナの猫』東京周辺での初お目見え(会場で購入可能)の機会になります。トークは本のエピソードの背景などを語る予定。

また、次の旅立ちを予定しているので、年内最後のトークの機会になりそうです。

下記よりお申し込みいただければ幸いです。
12/6 パレスチナのちいさないとなみ | 生涯学習オープンスクール | NHK学園 (n-gaku.jp)

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昨年より日本全国各地を巡回してきた安田菜津紀さんとの写真展「パレスチナの猫」が、佐藤慧さんの参加も得て、このたび三人で新たな写真による写真展「パレスチナと猫」としてスタートすることになりました。

昨年同様、東京の三軒茶屋(最寄りは世田谷線の西太子堂)近くのキャッツミャウブックスにて10月8日から26日まで(月火定休)開催されます。

開催概要は、菜津紀さんと慧さんが所属される、写真展を企画してくださったD4Pのサイトをご覧ください。
「パレスチナと猫」写真展・開催のお知らせ - Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル/D4P)

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写真展会場のキャッツミャウブックスでは、新作のフォトブック『パレスチナの猫2』も置かせていただきます。昨年の販売数をもとに準備をする予定ではありますけれど、会場で品切れの場合もありますので、ご希望の方はお早めに。また遠方の方などには、九月いっぱいは通販もいたします。その後の販売は未定です。他の仕事との兼ね合いにより、作業に手がまわらない時期もあるため、増刷や販売を打ち切る場合もあります。※フォトブック『パレスチナの猫』は現在、写真展「パレスチナの猫」開催中の青森県十和田市の shop & cafe鳥曇 にある在庫をもって完売です。
フォトブック「パレスチナの猫2」できました! : 世界の笑顔に出会いたい (livedoor.blog)

在廊日時や追加情報はTwitter(現X)にてお知らせします。
@mikairvmest

展示写真の半分くらいは、包囲されて攻撃を受けていたジェニン難民キャンプの猫たちや、1/21にイスラエル軍による攻撃が激化して、難民キャンプの居候先一家と一緒にキャンプから避難せざるを得なくなった、その後の避難生活のなかで出会った猫たちの写真です。

今回は、前回以上に、写真に写る猫たちと共に生きている人びとの姿を語るような構成を意識しました。

みなさまのお越しをお待ちしております。

また、昨年のセット「パレスチナの猫」は青森のあと、東京に再度巡回予定、その後は未定です。開催をご希望される方は、D4Pにご希望をお伝えください。


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昨年大好評だったフォトブック「パレスチナの猫」と「シロくんの日々」。

10月に始まる写真展(東京)に合わせて(そちらの詳細は近日中にあらためてお知らせします)、今年もフォトブック「パレスチナの猫2」とシロくん缶バッジを作成しました。
(追記)
写真展の情報解禁になりました。詳細はコチラ↓
写真展「パレスチナと猫」 : 世界の笑顔に出会いたい (livedoor.blog)


どちらも写真展で販売しますが、遠方の方には昨年同様、発送もいたします。

下記にお申し込み方などを記しましたのでご覧ください。

昨年のフォトブック「パレスチナの猫」「シロくんの日々」との同梱も可能です。
フォトブック「パレスチナの猫」「シロくんの日々」できました! : 世界の笑顔に出会いたい (livedoor.blog)

またフォトブックにおさめた写真や拙著におさめた写真などのプリントのご注文も承ります。
2Lサイズ(2500円)、A4サイズ(3500円)+送料実費

新シロくん缶バッジ(400円)も、フォトブックと同梱でのご注文なら1個から可能です。

フォトブック一冊2500円+送料(スマートレター210円または冊数によってはレターパックライト430円など実費)

ご注文はメールにて
mikairv★gmail.com
(★→@に)

ご注文と発送の手順
・まず、メールにて送付先と個数を明記のうえ、ご注文ください
・こちらから金額とお振込み先を返信します
・お振込み後、お手数ですがご一報ください(決済画面やお振込み明細などの写メの添付があれば迅速に確認と発送できます。不要な個人情報等(見られたくないもの)は隠してお送りください
・確認のうえ、発送いたします

ご注文をお待ちしております。

また、拙著『パレスチナ・そこにある日常』『それでもパレスチナに木を植える』(2000円)『パレスチナのちいさないとなみ』『パレスチナに生きるふたり ママとマハ』(1800円)、写真集『BOKRA 明日、パレスチナで』(1600円)すべて本体価格、ご希望の方にはサイン入りで、との同梱も可能です。拙著とあわせてのフォトブックご購入の場合の送料は、冊数にもよりますが基本的にレターパックライト(430円)になります。

(追記)
145×145mm
16ページ
写真18枚収録(表紙含む)
これまで内容紹介のために全ページの全写真をこちらのブログで公開しておりましたが、9月20日、表紙と10ページ分のみに公開ページ写真を減らしました。

フォトブックの写真の撮影地と撮影時期(写真の順番に)
表紙 エルサレム 2025年
1.ビリン 2025年
2.ハイファ 2024年
3.ベザリヤ 2025年
4.エルサレム 2025年 名前「ジュジュ」
5.ブルカ 2025年 名前「ビス(ねこ)」
6.ベザリヤ 2025年
7.ビリン 2025年
8.エルサレム 2024年
9.ビリン 2025年
10.バルタア・アルガルビーヤ 2024年
11.ベザリヤ 2025年 名前「ミシュミシュ(あんず)」
12.エルサレム 2024年
13.エルサレム 2024年
14.エルサレム 2025年
15.エルサレム 2025年
16.ジェニン難民キャンプ 2025年 名前「ムームー」
裏表紙 ベザリヤ 2025年




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いよいよ6月7日(土)から、わたしの地元広島県の福山市にある本屋アンラーンにて、安田菜津紀さんとの写真展「パレスチナの猫」が開催されます。

【開催概要】
『パレスチナの猫』写真展 本屋アンラーン 広島県福山市東深津町6-3-58 会期:2025年6/7(土)~ 6/27(金) 営業時間/月〜土11:00〜19:00、日・祝11:00〜18:00  定休日/火曜日・水曜日 企画:メディアNPO Dialogue for People 撮影:高橋美香、安田菜津紀 入場無料

本屋アンラーン | いい街にいい本屋を (unlearn-books.com)


また、写真展の開催にあわせて、県内五か所の会場で高橋美香トーク「パレスチナの家族の今」をおこないます。
6/7(土)14時から 本屋アンラーン(福山)
6/8(日)14時から 羅秀夢Books&Gallery(福山)
6/9(月)13時から 松永はきもの資料館(松永)
6/11(水)19時から Social Book Cafeハチドリ舎(広島)
6/12(木)17時半から いこーれ府中 多目的ホール小(府中)

上記五か所のトークの内容は、ほぼ同じ予定です。ご都合のよい日時の、お近くの会場にお申し込み下さい。基本的に要予約です。参加費も会場により異なります。
詳細はチラシ画像をご覧ください。


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写真展・トーク会場では、パレスチナの女性たちが製作した刺繍製品の展示販売もおこないます。すべて手作り一点もの。ぜひ、会場でお手に取ってご覧ください。

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そのほか、フォトブック「パレスチナの猫」「シロくんの日々」や2Lプリントも用意しました。
フォトブック「パレスチナの猫」「シロくんの日々」できました! : 世界の笑顔に出会いたい (livedoor.blog)

地元広島の皆様、また足をお運びくださる皆様、会場でお目にかかれることを、心よりお待ちしております。


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思えばたくさんの猫さんたちにパレスチナで出会ってきたものだと、写真を何度も何度も見返しながら何度も確認する。どうしてこんなにパレスチナの猫たちに心を奪われるのだろう。彼らの視点をかりて、私はなにをみつめ、伝えたいと思っているのだろう。自問自答が続く。

三月に仙台でのトークを終えてから、すっかり「パレスチナで自分が体験したことと向き合うこと」を避けてきた。トークのような場がなければ、いくらでも「避けよう」がある。向き合わなければ、書かなければ、考えなければ…ということから逃げてさえいれば、向き合わなくて済む。それらを「表現しよう」などと思いさえしなければ、いくらでも逃げられる。

胃が痛い、消化不良が続く、悪夢がひどい、不眠、歯ぎしりのし過ぎで毎朝奥歯が痛いなど、明らかな「不調」は、ジェニン難民キャンプへの滞在中からますますひどくなっていた。避難先でもそれは続き、帰国後もずっとひどいままだった。そして、私は仙台でのトークの後、今月に入ってから、明らかに「パレスチナと触れる」ことを減らした。症状は徐々におさまっていった。

ジェニン難民キャンプの居候先の一家と、軍事侵攻が激化してから攻撃下を避難して三か月が経過した。一家は、家に戻れないまま、自宅の様子を見に行くことすら許されないまま、避難先を転々としている。一家のような避難生活を強いられているひとたちは、ジェニン難民キャンプだけでも二万人にのぼるとされる。

ナクバで難民となって難民キャンプにたどり着いた世代から、三世代目、四世代目となる子孫が、いま再び、その難民キャンプの自宅を破壊され奪われ追われている。一般市民への集団懲罰に、空爆の連続のような「目に見えやすい」非道と違って、ほとんど非難の声もあがらない。こうして「なかったこと」のように、見過ごされ、避難民たちは苦難のなかに置き去りにされる。「ひとり、ふたりが殺されたって、見向きもされない」と、また言わせてしまう。

そんなことはおかしいよね、やめさせなきゃいけないよね。どうすれば、そんな声を聞いてもらえるのか、考えれば考えるほど私は追い込まれていった。あまりの「無力」さに。あまりの自分の声の「ちいささ」に。

だけど、わたしの大切なひとたちは、今日も避難先でしんどい一日を送っている。いつでも、離れたり逃げたりできる自分と違って、彼らにはそんな「自由」もない。

先日、ほんのわずかな時間、マハが電話をくれた。どうしたのかと思ったら、新たな避難先を見せてくれようとしたらしい。人生は続くのだと思い知らされる。

私自身も「向き合うことから逃げたい」気持ちよりも「向き合ってカタチにしたい」気持ちの方が勝ってきたので、ちょうどタイミングよく声をかけてくれたAさんの「導き」に背中を押されるように、書きたいことを書き始めた。

ビックリするほど、どんどんあふれるように文章が浮かんできて、一日目にして構想の三分の二、二日目にして全体の六分の一を残して書き進めた。もちろん、これが即「使える」ものになるわけではないが、ラフのラフくらいの出だしとしては上出来だ。

ああ、自分は書きたかったんだな、きちんと向き合いたかったんだなと気づかされた。そして、書くと言う作業をとおして真正面から向き合っても、胃は痛くもならず、悪夢もみなかった。少しずつ、進めていこう。どんなカタチとして、なにが出来上がるかは、もう少し先のお楽しみに。

写真は、ナーブルスの街かどで出会った猫さん。まなざしが印象的だった。

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「パレスチナの猫」写真展(修正版)


全国各地を巡回中の、D4P企画の安田菜津紀さんとの写真展「パレスチナの猫」が、再び東京に帰ってきます。5/7~27神保町ブックハウスカフェにて開催されます。また5/15(木)18時からは同店二階にて安田菜津紀さんとのトーク「写真でつたえるパレスチナのいとなみ」が開催されます。オンライン配信もあります。

皆様のご参加をお待ちしております。

詳細は
「写真で伝えるパレスチナのいとなみ」 高橋美香&安田菜津紀トークイベント | 株式会社 ブックハウスカフェ | 神保町唯一のこどもの本専門店 & カフェ (bookhousecafe.jp)


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